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道立晋州医療院“一方的廃業”に労組反発

登録:2013-02-28 20:42 修正:2013-02-28 21:22
103年の歴史を持つ晋州(チンジュ)医療院

慶南(キョンナム)道立公共医療機関である晋州(チンジュ)医療院が、かさむ借金に耐えられず、結局廃業することになった。

 ユン・ハンホン慶南道(キョンナムド)行政副知事は26日慶南道庁プレスセンターで記者会見を行ない、晋州(チンジュ)医療院を廃業することにしたと明らかにした。 ユン副知事は会見で「晋州地域の医療サービス過剰供給で晋州医療院が昨年70億ウォンの損失をこうむるなど赤字規模がますます大きくなり、現在300億ウォン近い借金をしている。 このままでは回復のみこみのない医療院に道民の血税が際限なく投入されるか、あるいは3~5年以内にすべての資本金を蚕食して破産することになるだろう」と背景を説明した。

 これに伴い、慶南道は晋州医療院設置条例改正など法的手続きを踏みながら、現在203人いる入院患者に廃業の不可避性を説明して他の病院に移るよう説得することにした。 また233人の全職員にも自主退社するようにさせ、再就職方案を協議する計画だ。 道は患者を全員退院させた後に廃業し、施設を売却し借金を返済する方針だ。

 毎年5億~20億ウォン程発生していた赤字は、2008年5月に520億ウォンをかけて晋州中央洞(チュンアンドン)から草田洞(チョジョンドン)に病院を新築移転するとともに年間40億~70億ウォンに増えた。 これにより昨年末現在、薬品および診療材料の買掛金は28億5100万ウォンに達し、人件費も28億4100万ウォンが未支給状態にある。 最近では医師も相次いで病院を辞めていき、一部の医師は慶南道(キョンナムド)に給与支払い保証を要求するに至っている。 病院長も空席状態だ。

 慶南道関係者は「公共医療機関なので収益性より公共性を優先しなければならないのは当然だ。 とはいえ、回復可能性を見出すことができずに下した不可避的な決定だったことを理解してほしい。公共医療関連法も変わり、もう道立医療院がなくても民間医療機関で公共医療が可能だ」と話した。

これに対して労組は27日ホン・ジュンピョ慶南知事を抗議訪問することにするなど、直ちに反発して出た。

 パク・ソクヨン全国保健医療産業労組晋州医療院支部長は「労組は病院の困難な状況に共感して、無給土曜勤務を導入し、構造調整次元で今月末13人が名誉退職するなど、経営正常化のための多様な対策に合意したが、病院側がこれを施行しなかった。 かさむ赤字は無理な病院移転と経営陣の無能力のために発生したものだ。 それなのに、労組とただの一度も相談なしで廃業するという慶南道(キョンナムド)の決定は、決して受け入れられない」と話した。 空席になっている病院長に代わって晋州医療院の経営責任を負っているナム・ギョンヒ晋州医療院企画管理室長は「慶南道が突然廃業方針を発表して、職員でさえまだこの内容を正しく知ることができない状態だ。 職員会議を開いて病院の方針を決める」と話した。

晋州医療院は1910年9月慈恵(チャヘ)医院という名で開業し、1925年慶南道立晋州病院を経て1983年慶尚南道晋州医療院となった。

チェ・サンウォン記者 csw@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/area/575702.html 韓国語原文入力:2013/02/26 21:06
訳A.K(1481字)