原文入力:2009-04-10午前01:00:32
[キム・サンゴン京畿教育長当選]キム・サンゴン当選者インタビュー
‘MB教育1年’ 公教育破壊・無限競争 煽り
特別目的高 本来趣旨取り戻すまでは設立留保
一斉試験 教師・父母に判断する余地与えなければ
ホン・ヨンドク記者,イ・ジョンア記者
←キム・サンゴン京畿道教育長当選者(右側2番目)が9日午前、京畿,水原市,勧善区,梅山路,水原駅前で市民に当選挨拶し、ある女子生徒と写真を撮るために並んで立って笑っている。 水原/イ・ジョンア記者leej@hani.co.kr
京畿道教育長は8兆ウォンを越える予算を執行し、8万人に達する教職員の人事権を持った役職だ。キム・サンゴン(59・韓神大教授)初めての住民直選京畿道教育長当選者は選挙運動期間に‘イ・ミョンバク式特権教育の撤廃’を訴えた。一斉試験中止など現政権の政策方向と相反する相当数の公約も掲げた。彼の当選が京畿教育はもちろん教育界全般に大きい影響を及ぼすことが確実な理由だ。
キム当選者は当選後の初日、道選挙管理委員会で当選証を受け取り直ちに水原市,勧善区,塔洞小学校へ向かった。ここで小学2年生のために直接給食をしているキム当選者に会い、今後彼が踏み出す‘京畿教育の新しい実験’等について聞いてみた。
-当選後の初日、学校を訪ねて給食をする理由は?
“任期中に必ず小学生全員に無償給食制度を適用するように努力すると公約した。昨年の金融危機で家庭解体に追い込まれた子供たちが給食費を払えず両親たちは全く連絡が途切れた場合も多いという。 教育庁と自治団体の支援には限界があり、….まず飢えたり給食費を払えない子供たちに恩恵が行くように措置するという意志が含まれている。”
-‘MB教育’審判を掲げて当選したが、イ・ミョンバク政府教育1年を評価するならば?
“MB教育政策は最初が順位付け式競争教育を強化することで、二番目は昨年‘4・15学校自由化措置’に見られるように、生徒や父母,教師たちの立場での自由化ではなく、教育庁と学校当局の立場での自由化だ。たとえば0時間目と深夜学習問題に対して規制を解除し自由化するといったがどうなったか? さらに強化された。政府機関の研究報告書には‘生徒は14才の時の住居地が彼の学歴を左右する’とある。地域別格差,学力格差を意味することだが、それは生徒本人の意志とは関係なく、両親の財産,職業程度が子供たちの教育に影響を及ぼし学力水準に影響を及ぼすということだ。これが公教育を破壊し無限競争を煽った結果だ。”
-イ・ミョンバク政府の核心公約である‘高校多様化300プロジェクト’の一環として2010年門を開ける自律型私立高選定が今年前半期中になされる。キム当選者はこれを‘少数だけのための特権教育’と批判した。自律型私立高問題にどのように対処するのだろうか?
“差別のない教育と機会均等な教育という次元でこの問題に接近しなければならない。マイスターとか寄宿型公立高は必要だと思う。しかし自立型私立高の要件を緩和し、100校まで増やすということが自律型私立高政策であり、これはむしろ地域別・階層別教育格差を拡大する可能性が高く機会均等性を害する可能性が濃厚だ。”
-特別目的高校の弊害もあるがこれを誘致しようとする住民と自治団体も多い。
“特別目的高校が過剰な理由の一つが地域別誘致競争からきた。特別目的高校が本来の趣旨でなく名門高として変則運営される状況であり、設立目的とおりに運営されることができる条件を検討し調整されるまでは特別目的高校設立要求や住民要求を留保させるほかはない。代わりに積極的に住民を説得する。公教育をどのように中心にして強化していくべきか? そして公教育強化が学校充実につながりそれで学力も上がり民主市民を育てる方がはるかに望ましいと思う。”
-在任中に平準化を拡大すると公約したが?
“安山・光明・議政府のこの間の過程を調べると、平準化条件が造成されている。先ずは学校や周辺環境が平準化条件をそろえたかが重要だ。次が教育自治上、住民要求がどんな程度かが重要だが、就任したらこれら三地域の要求を総合的に検討するチームを構成し公正で客観的な方式で措置しようと思う。”
-いわゆる‘進歩的教育長’として主に主張した平準化拡大や公教育強化公約に対して保守側の反発も少なくないと思うがどのように対処するのか?
“保革構図に追いやった言論があったが誤った認識だ。公教育を強化するのは経済協力開発機構国家の大部分で行っていることだ。この間、新自由主義的な教育政策を導入し教育の市場化を推進してきた国々も、今の状況では新自由主義的な政策が寿命をすべて終えたと見て回復する方案を探しており公教育を強化する流れもある。このように行こうということを保革構図で組分けするのは不当だ。”
-公教育を正しく立て直すことはどのようになされるか?
“学校を生かそうとすれば教室から生かさなければならない。そのようにしようとすれば生徒数を減らさなければならない。京畿道は学級当たり生徒数が45人を越える所も数多い。そのような状況ではいくら教育を生かして生徒をよく教えるといっても空念仏だ。都市スラム化などで疎外された地域に、まず小さい学校モデルを作る。学級当たり25人の小さい学校で学校に財政と運営はもちろん教科課程の自律性も保障する。校長が教師を招へいする自立権を与え校長も情熱とビジョンを持った方がこれるようにシステムを変える。創造力と性格を育てる教育だけが地域間教育格差を解消することができる。”
-最近の一斉試験を巡って論難が多かった。来る10月、国家単位で行う試験に対してどのようにすべきか?
“現在の判断と評価としては、その方法自体が決して適切でなく過剰評価方式だと見る。それでも必要があるならばそれに対して父母,教師たちが判断し選択できる余地を与えるのが教育自治の本来の意味だ。”
-教育は疎通と分かち合いと言ったが?
“教育はお互いが共にする‘協治’だ。ところが今は学校を運営するのに校長が全権を行使している。地域社会にドアをあける。地域社会が責任をもち運営に参加し、学校教育の責任を地域で分かつべきだ。生徒会と教師会,父母会を学校機構と認定し、学校運営委員会に生徒代表の参加を許す。校長の諮問機構に転落した学校運営委員会が自らの機能を取り戻すようにする。”
<ハンギョレ>とのインタビューを終えた後、キム当選者は龍仁のある賃貸アパート近所の放課後勉強室へ向かった。選挙前そこを訪ねたという彼は「当選したら最初に来るぞ」約束したが、その約束を守ることができて幸運」と話し明るい笑みを浮かべて足を速めた。
水原/ホン・ヨンドク記者ydhong@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/348986.html 訳J.S