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返事を翻意した大統領の息子6億 配達時点も‘不審’

登録:2012-10-28 21:03
イ・シヒョン(34)氏

 李明博大統領の息子イ・シヒョン(34・写真)氏が内谷洞(ネゴクトン)事件特検調査で検察に出した書面回答内容を翻意したことに伴い、シヒョン氏の陳述の信憑性に関する疑いがより一層強くなっている。 イ・グァンボム特検チームはシヒョン氏の陳述を検証するために、28日内谷洞土地買い入れ実務を実行したキム・セウク(58)前大統領府行政官をソウル拘置所に再び訪ね、2回目の調査を行った。 特検チームはシヒョン氏を再び呼び調査する方案を検討中と知らされた。

 去る25日特検チーム事務室に出頭して調査を受けたシヒョン氏は‘土地買い入れ方式について父親の李大統領と色々と方案を相談し、自分の名義で土地を買うことにした’という趣旨で述べた。 また、伯父であるイ・サンウン(79)氏から6億ウォンを、母親のキム・ユンオク(65)氏の不動産を担保に6億ウォンを借りたのも、借入れ利子の負担能力などを考慮した‘自身の決定’だと言った。

 これは検察に出した書面回答で「父親から‘お前の名前で先ず土地を買い、私邸が建設されて再び売るのが良いだろう’という話を聞いてこれを承諾した後、父親から聞いた内容に従い資金を準備した」と主張したことと異なる。 また、シヒョン氏の弁護人側が去る23日「‘李大統領がシヒョン氏に‘お前の名前で私邸敷地を買うのが良いだろう’と話し‘伯父に話して6億ウォンを借りて、残り(6億ウォン)は母親を通じて銀行借入れを受けて用意しなさい’と指示した。 シヒョン氏は父親の指示を受けて現金運搬をしただけで、どこにも関与しなかった」と話したこととも交錯する内容だ。

 シヒョン氏が特検調査で返事を翻意したことは、背任罪に対する責任を避けるために「土地買い入れ過程で現金の手伝いをしただけで、何も知らない」と主張したことがかえって‘名義信託’と解釈され、不動産実名法違反の疑いが深まり、これを避けるための苦肉の策と見える。

 シヒョン氏が現金6億ウォンをイ・サンウン氏から受け取ったという日付を変えたこともどうも怪しい。 検察書面答弁書では昨年5月23日と言っておきながら、特検調査では24日に直した。 特検チームはイ・サンウン氏が会長、イ・シヒョン氏が経営企画室長を務めている(株)ダースの慶州事務室から押収してきた資料を分析した結果、5月23日にシヒョン氏がソウルに上京し、自分で車を運転して九宜洞(クイドン)のイ・サンウン氏居宅で現金6億ウォンを受け取ったという主張が嘘であるという暫定結論を下したことが分かった。 特検チームが6億ウォンの出処に疑いを抱いているということを知ったシヒョン氏が現金配達時点そのものを変えて自身の検察書面回答で構成された事実関係を翻したわけだ。

 検察関係者は「大統領府の綿密な検討を経た後にイ・シヒョン氏の書面答弁書が検察に提出されたはずなのに、この部分で錯誤があったという主張は常識的に受け入れ難い」と指摘した。 シヒョン氏の主張が事実だとしても、基本的な事実関係さえ確認しなかった検察の‘不良捜査’が再度明らかになったわけだ。 特検チームはシヒョン氏の覆された陳述を検証し、イ・サンウン氏から受け取った現金6億ウォンの出処などを確認する計画だ。 特検チームはイ・サンウン氏に30日に出頭するよう言い、イ氏側と日程を調整している。

キム・テギュ記者 dokbul@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/557898.html 韓国語原文入力:2012/10/28 20:40
訳J.S(1603字)