原文入力:2012/10/09 20:44(1697字)
去る4月、済州(チェジュ)海軍基地工事現場である江汀マウルに投入されて工事反対座り込みを行っていたムン・ジョンヒョン神父と市民団体活動家に暴力を行使した外注警備業者‘リアルS&G’が昨年12月に暴力事件に関わり許可が取消された業者であった事実が遅れて明らかになった。
9日ソウル、西大門区(ソデムング)、渼芹洞(ミグンドン)の警察庁で開かれた国会行政安全委員会の警察庁国政監査で、イ・サンギュ議員(統合進歩党)が公開した資料を見れば、外注警備業者‘リアルリテク’は昨年12月22日ソウルのある教会の嘆願現場で暴力を行使して警察から許可取消処分を受けた。 だが、この業者はわずか10余日後の今年1月3日に商号を‘リアルS&G’に変えて再び警備業の許可を受けた。 去る7月、京畿道(キョンギド)安山(アンサン)の自動車部品業者SJM工場で暴力を振るい大きな物議をかもしたコンテクタスの場合のように現行警備業法上、商号と代表者の名義さえ変えれば再許可が可能な弱点を利用したのだ。
再び許可を受けたリアルS&Gは今年9月までインターネット求職サイトを通じて警備員を募集し、済州(チェジュ)江汀マウルに投じた。 警察はこの業者が去る4月デモ隊との衝突で全国的な注目をあびた際にも何らの措置も取らず、コンテクタス暴力事態を契機に外注警備業者の不良監督に対する世論の袋叩きに遭い、一斉取り締まりを行って9月26日一歩遅れてこの業者の許可を取り消した。
イ・サンギュ議員は 「警察の明白な監視・監督不良が明らかになった」として「退職警察官の相当数が警備業者に退職後直ちに再就職するなど、警察と警備業者間の癒着疑惑が提起されており、これを基本的に防ぐための警備業法改正が必要だ」と話した。
キム・キヨン警察庁長官が就任当時の約束と違い、江汀マウルで起きた人権侵害事件に対して形式的な調査を行っただけで、デモ隊に対して暴力を行使した警察官の肩を持って昇進までさせたという批判も提起された。
キム・キヨン警察庁長官は去る5月の人事聴聞会で国会議員が人権侵害状況を示す写真3枚を提示するや 「江汀マウルで起きている人権侵害について調査する」と答えた経緯がある。 以後、警察は今回の国政監査を控えて調査進行状況に関する資料提出を要求するや「3件中1件は海洋警察庁管轄で、残りの2件は国家人権委員会が調査中」という答弁書を提出した。
また、国連人権特別調査官が去る5月に江汀マウルで起きた警察による人権侵害状況に関して事実関係確認を要請する書簡を送ったが、警察庁は去る8月31日に法務部を通じて「警察が暴力を行使したというのは事実でない」と答えた。
イ・サンギュ議員は「江汀マウルで警察に連行された映画評論家ヤン・ユンモ氏が警察から暴行を受ける映像および資料写真があるにも関わらず、警察が偽りの返事を送った」として「暴力を行使した疑いを受けている警察官は市民団体によって告発されたが無嫌疑であると結論が出て、昇進までする呆れる事態が起こった」と語った。 イ議員はまた「江汀マウルに対する全般的な人権侵害実態調査もせずに国会が提出した写真3件に対してのみ誠意のない形式的な返事が帰ってきた」として「国民との約束を破った欺瞞的な態度」と叱責した。
イ・ジョングク、キム・ジフン記者 jglee@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/554985.html 訳J.S