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‘河野談話’当事者 河野前長官の警告は…

登録:2012-10-10 10:23

原文入力:2012/10/08 21:16(1100字)

河野洋平 元日本官房長官

 1993年、旧日本軍慰安婦動員の強制性を認めて謝ったいわゆる‘河野談話’の当事者である河野洋平 元日本官房長官が「日本が慰安婦問題を否定し続ければ国家信用を失うことになるかもしれない」と警告した。

 河野前長官は8日付<読売新聞> ‘時代の証言者’コーナー編集者と行ったインタビューで、河野談話は「韓国と日本だけでなく、米国の国立公文書館などの資料を慎重に検討し、当時宮沢喜一内閣の責任で決めた‘内閣の意志’を込めたものだった」とし「閣僚会議決定で採択しはしなかったが、その後すべての日本内閣が受け継いできた」と話した。 彼は「それでも文書になった証拠がないとして戦後半世紀が過ぎようとしてしている中で当時苦痛を味わった女性の存在と戦争期間の悲劇までがなかったかのように主張することに悲しみすら感じる」とし「(そうすれば)日本はアジアだけでなく欧米諸国からも人権意識に疑いを持たれ国家の信用をなくすかも知れない」と指摘した。

 河野前長官は談話の内容を決めることになった経緯と関連して、前任者である加藤紘一官房長官が調査した結果、慰安婦動員の強制性を確認できる資料が文書として確認されなかったと1992年7月明らかにした後、自身が警察と防衛省、外務省など各部署に再び調査を依頼し、最後に過去の慰安婦被害者16人を対象に直接聴取調査をしたと説明した。 彼は聴取内容に 「日本軍が威嚇して女性を連行したり、工場で仕事をすることになるとだましたり、時には一日20人以上の兵士を相手にし、日本軍が敗走する時には捨てられたという証言があった」とし「こうしたことが日本軍に断れない状況でなされたので総合的に‘強制性’を認めなければならない内容だと判断した」と明らかにした。 彼は当時、慰安婦の証言を読んだ宮沢総理が衝撃を受けたと回顧した。

 河野前長官のこのような証言は慰安婦動員の強制性を事実上否定した橋下徹 大阪市長(日本維新の会代表)と自民党総裁選挙運動過程で 「自民党が執権すれば河野談話を修正する」と公言した安倍晋三自民党総裁に対して強い憂慮を示したものと解釈される。

東京/チョン・ナムグ特派員 jeje@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/554877.html 訳J.S