原文入力:2012/09/21 08:48(1859字)
←ソウル、中区、新堂洞(シンダンドン)のある衣類製造工場で去る19日職員が男性用ジャケットを作っている。 工場の天井に出庫出来なかった製品が懸かっている。 クォン・オソン記者
今年 在庫増加率 30% 超える
在庫安値処分 臨時販売場 盛行
ソウルだけで1区に5~10ヶ 推定
販売業界 "‘バッタ屋’が市場をかく乱"
去る19日に訪ねたソウル、中区、新堂洞のある零細衣類製造業者。 ミシンの返し縫の音が騒がしい中で10人余りの職員は作業に没頭していたがシン・某(60)代表のため息は深かった。 「以前は月に4000~5000枚も出て行ったが、この頃は1000枚水準です。」 工場には出庫出来なかった男性用ジャケットが天井と通路をいっぱいに埋めていた。 「取引先の売場に物が出て行かなくて製品が溜まる一方です。」
最近の長期化した不況で国内衣類製造・流通生態系が‘動脈硬化’症状を示している。 これによって不動産市場によく見られた‘バッタ屋'式の奇形的販売も猛威を振るっている。 韓国繊維産業連合会が去る11日に出した‘繊維ファッション産業動向’を見れば、今年1・第2四半期の在庫増加率は共に昨年同期比で30%を越えた。 反面、生産は第1・第2四半期それぞれ-0.4%、-4.6%の減少にとどまった。 販売不振の深化で売上は減りながらも生産は続いて服在庫が積もっているわけだ。
この渦中で、衣類在庫を安値で買い取り臨時売場を開いて売っては消える商売が盛んに行われている。 モデルハウスなどに臨時施設を置いて分譲権不法取引などを日常的に行う不動産市場の‘バッタ屋’と同じ商法だ。 新堂洞(シンダンドン)地域で衣類製造・販売業を営む‘○○商社’のチョ・某(55)代表は「倉庫などに積みあげられた衣類在庫負担に耐えられない業者に接近して、数千枚単位で安値で引き取り市場付近や場所の良い路上で1~2週間だけ安値で売って消えていくこれら業者を‘バッタ屋’という」と伝えた。 国税庁に登録した事業者ではないこれらの店はいわゆる‘敷金’と呼ばれるチップをのせた賃貸料を建物主に払い、‘倉庫大放出’等の臨時看板だけをかけて営業している。
短期間に営業して消えるので正確な規模を知ることは難しい。 ‘韓国衣類販売業協同組合連合会’のイ・ギョンソプ専務は「伝統市場周辺を中心にソウルだけで1区に5~10ヶ程度あると推定される」として「大田(テジョン)・釜山(プサン)など全国から会員会社の情報提供が続いている」と話した。 イ専務はまた「実際に行ってみれば‘まもなく正式営業する’と言い逃れ、行方をくらますので尻尾をつかむことは難しい」と付け加えた。
正式衣類販売企業等は彼らが市場を‘かく乱’していると指摘する。 チョ代表は 「在庫を安値で売る‘バッタ屋’は周辺小売店の売り上げを落とし、それだけ在庫が増える悪循環が続く」として「販売が詰まれば製造業者にまで被害が及ぶわけ」と話した。
変化した衣類産業の動向も国内製造業没落の背景として議論される。 「1980年代にはヒット商品を一つ作れば2~3年はよく売れました。 その程度の期間があれば作業者の熟練度も上がり経済性があったが、1990年‘新世代’登場以後には流行が短くなって今では2,3ヶ月ももちません。」(新堂洞衣類製造業者シン代表) シン代表はまた「たとえうまく行ったとしても、この仕事をしに来る若い人はいない」と訴えた。
新堂洞を管轄する中区庁で把握している職員10人以上の管内衣類製造事業場は2005年の137業者から次第に減って昨年には71業者まで減った。 この地域だけでなく鍾路区(チョンノグ)、昌信洞(チャンシンドン)、東大門区(トンデムング)、長安洞(チャンアンドン)など数千ヶと推算される零細事業所の下落傾向もやはり同様だと業界では推算する。 シン代表は「難しい時であるほど協力しなければならないのに、零細な業者の社長間でむしろ価格競争が深刻化されている」として 「この頃は地域に協同組合を設けてみようかと考えたりもする」と話した。 クォン・オソン記者 sage5th@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/552659.html 訳J.S