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内憂外患の中、10ヶ月過渡体制…“変わらなければ死ぬ”

登録:2009-04-02 12:06

原文入力:2009-04-02午前09:12:02
 ‘イム・ソンギュ委員長体制’スタート
外は ‘雇用不安’の高波…内は‘組織危機’ 薄氷を踏む
革新委掲げて‘闘争’旗…政派葛藤越えるか関心

ナム・ジョンヨン記者

←イム・ソンギュ(右側3番目)全国民主労働組合総連盟新委員長と指導部が1日午後、ソウル,登村洞の88体育館で行われた委員長補欠選挙で当選した後、代議員らに手をあげて挨拶している。左側からシン・スンチョル事務総長,キム・ギョンジャ・パン・ミョンジャ副委員長,イム委員長,ペ・カンウク・チョン・ウィホン副委員長. イ・ジョンア記者leej@hani.co.kr

最近幹部の性暴行波紋など組織的危機を迎えた民主労総が1日、新委員長体制を整えた。新執行部は内には組織の全面革新,外には経済危機下での雇用不安と構造調整などに対する対応という難しい課題に直面している。
だが新執行部が民主労総各政派が連合して構成した任期10ヶ月の過度体制という点で、民主労総が直面する最大危機を打開することが出来るかは不透明だ。民主労総のある幹部は「沈没する民主労総を救出できる最後の機会」と話した。

■組織革新
イム・ソンギュ委員長は民主労総が「ある日核爆弾に当たったようにやせこけていた」と話したことがある。民主労総は1995年組合員41万人でスタートし、2007年68万人まで成長した。だが97年の労働法改悪反対ゼネスト以後、組織力と社会的影響力が持続的に減退した。特に組織内部で相次いだ波紋は‘組織的・道徳的危機’を呼んだ。2005年カン・スンギュ民主労総首席副委員長の金品授受事件と代議員大会暴力事態が起きたことに続き、去る2月には幹部の性暴行事件が発生した。その度に刷新を約束したものの明確な変化はなかった。

新執行部はひとまず既存非常対策委員会が決めた‘労働運動革新委員会’を中心に組織革新問題を解決していくものと見られる。パク・ユホ金属労組企画室長は「産別と地域本部,異見グループ(政派)の推薦人士で構成された革新委が実践課題を提出し下半期に代議員大会で追認し革新作業を行うだろう」と話した。

幹部の性暴行事件と関連しては△性平等未来委員会構成△性暴行事件処理内部手続き準備などを推進する。イ・スボン民主労総政策研究院長は「性暴行事件を契機に中央幹部が民主労総の危機を深刻に受けとめている」として「変わらなければ死ぬという雰囲気」と話した。だが、性暴行事件真相調査委員会の‘性暴行事件調査報告書’を公開するかについて新執行部は直ちに試験台に上がるものと見られる。

■非正規職法など対応
期間制・派遣労働者の使用期間延長など非正規職法改定と高齢者への最低賃金適用除外など最低賃金法改定,公共部門人員縮小など政府の圧迫に対し、民主労総がきちんと対応できなくなったという批判が内外で強い。労・使・政協議テーブルに入った韓国労総とは違い、民主労総は既存の‘非妥協的’闘争方針を守るものと見られる。イム・ソンギュ委員長は「雇用安定と非正規職問題,複数労組と労組専従者賃金問題を解決する対策をたて、賃金凍結・削減にも対抗するだろう」と話した。4月の非正規職法・最低賃金法などの改定強行の動きに対して5月1日メーデーに総力を集中することとした。

問題は組織刷新に裏付けられない状況で、闘争動力を引き出すことができるかという点だ。イ・ビョンフン中央大教授(社会学)は「雇用不安が激しくなり、現場組合員たちは実用的な労組を望む」として「反面、民主労総のリーダーシップが弱くなり、このスキ間を第3労総などが打って入ってくる状況」と分析した。

■過渡的政派連合執行部
‘イム・ソンギュ委員長-シン・スンチョル事務総長’執行部は政派連合体制だ。イム委員長は民主労総内の‘中央派’で、ランニングメイトのシン事務総長は‘国民派’と分類される。性暴行事件の後、民主労総は‘政派統合執行部’という解決法を提示し、今回の選挙で単一候補を前面に出した。新執行部は上手くすれば政派葛藤を乗り越え組織刷新と経済危機対応という二課題の解決法検索に集中することができる。

だが政派連合体制が限界として作用する可能性もなくはない。労組活動家たちが昼間には労組の仕事をし、夜には政派活動をするという話が出ている状況だ。イ・カブヨン民主労総指導委員は「根本的な危機を治療せずに選挙を通じて縫合する前轍を踏んでいる」として「まだ民主労総指導部が危機を痛感できていない」と批判する。

今年末、次期委員長選挙を‘組合員直選’で行うという点も変数だ。政派競争が‘密室’でなく‘公論の場’でなされ、現場との乖離を減じるという期待がある。反面、投票対象と方式を巡って政派対立が激烈になることもある。 ナム・ジョンヨン記者fandg@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/347484.html 訳J.S