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金持ち減税・財政支出拡大のせいで…長期成長 ‘足枷’

登録:2009-03-31 17:41

原文入力:2009-03-30午後11:19:20
国の借金 急増の背景と意味

チョン・ナムグ記者

←ユン・ジュンヒョン企画財政部長官(中央)が30日午前ソウル,瑞草区,盤浦洞,ソウルパレスホテルで開かれた‘第14次自由貿易協定(FTA)対策委員会’会議に参加し報告を受けている。 連合ニュース

金を使う所は増え税源確保は難しく
公的資金 損失も債務転換の可能性
今年、利子だけで15兆以上…財政 赤信号
赤字性債務増え、そっくり国民負担

世界金融界の‘大物’ジョージ・ソロスは去る28日、英国<ザ・タイムズ>とのインタビューで「英国の金融システムが継続して崩壊するならば、国際通貨基金(IMF)に再び手を差し出しかねない」と語った。英国の財政赤字が急増していることを警告したものだ。国際通貨基金(IMF)が推算した英国の国内総生産(GDP)対比国家債務比率は昨年末現在61%だ。今年の財政赤字比率は8.8%に達する。去る2001年に外債危機を体験したアルゼンチンの国家債務比率も60%程度だった。

政府は今年の我が国の国家債務が大きく増えるといっても、国家債務比率がまだ38%水準であり心配する必要がないと強調する。経済協力開発機構(OECD)会員国平均が80%を越えていることに比べれば相対的に低いのは事実だ。だが国の借金の急激な増加は経済運用にすでに少なくない負担となっている。政府が‘国債発行円滑化方案’を発表したが、去る19日年4.15%だった5年満期国庫債金利は30日には年4.62%に急騰した。会社債金利も同時に急騰している。金利上昇は債権価格の下落を意味する。今年の国の借金に対する利子だけでも15兆~17兆ウォンに達すると予想されている。

さらに大きな問題は国家債務が今後雪だるまのように増える危険が少なくないという点だ。国際通貨基金は来年にも世界経済が本格回復傾向に反転することは難しいと見通す。それなら我が国も税収確保が容易ではなく、景気浮揚のための財政支出負担は増える可能性が大きい。さらに政府の‘緑色成長’政策などは来年以後に本格的な社会基盤施設投資(SOC)予算がかかるように組まれている。政府が迂回的に作った類似公的資金や民間部門支援のために動員する公共基金での損失が大きくなる場合、これもまた国家債務に転換されるほかはない。国家債務比率が継続して高まれば、世界で最も速い速度で進んでいる高齢化傾向にもまともに対応することが難しくなる。

←国家債務および1人当りの国の借金推移

国の借金の増加は外国為替危機以後に本格化した。1999年93兆6千億ウォンから今年は366兆9千億ウォンに増えた。その間に国の借金増加に最も大きい寄与をしたものは、外国為替市場安定のための外国為替平衡基金債権発行で、計94兆ウォンに達する。外国為替危機の後に投じた公的資金を2003年から国債に切り替え償還する過程でも49兆2千億ウォンが増えた。イ・ミョンバク政府になって以降は、大規模減税と景気低迷にともなう大規模財政支出増加が国の借金を増やす主要因になっている。

政府は今年の減税規模だけで13兆5千億ウォンに達する大規模減税法案を昨年ごり押しした。税収は減らしておいて景気が悪くなるや社会基盤施設投資を中心に財政支出は大きく膨らませている。政府は中期財政運用計画で赤字国債を年平均7兆ウォンずつ2012年まで28兆4千億ウォン分だけ発行すると明らかにしたが、今年だけで36兆9千億ウォン発行する。今年の財政赤字(管理対象収支基準)は国内総生産の5.4%に達することになる。パク・ジョンギュ金融研究員選任研究委員は「財政赤字比率が5%を越えれば、国際投資家らはその国の財政状態に注目する」として「以後の財政条件が明確に改善されることができるという確信を植え付けられなければ国家信任度や外国為替需給に負担になる」と指摘した。

チョン・ナムグ記者jeje@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/347015.html 訳J.S