原文入力:2012/08/26 21:38(2055字)
←アップルの外部諮問弁護士であるジェイスン パトゥレ(中)が24日(現地時間)三星(サムスン)電子とアップル間の特許訴訟の陪審員団評決が下された後に米国、カリフォルニア、サンノゼ地方法院の建物を出ている。 APニューシス
米陪審評決‘アップル完勝’背景
‘商品外装’等 デザインは特許を幅広く認定する傾向 "相当に似ていれば侵害"
三星(サムスン)側証拠・証言棄却 "米企業に偏向的" 指摘
←24日(現地時間)三星電子とアップル間の特許訴訟の陪審員団評決が下された後、米国、カリフォルニア、サンノゼ地方法院を出た三星側弁護士キャビン ジョンソンの後を記者たちが追いかけている。 APニューシス
三星電子とアップルの特許訴訟戦でアップルの事実上の‘完勝’は非常に珍しいシナリオ中の一つだった。 これまで英国・ドイツ・オランダはもちろん我が国でもどちらか一方に一方的に有利な判決が下されたことはなかった。 一方が完全に勝つ場合、ややもすれば勝者の市場独占を許容し、消費者の選択権を侵害しかねないという憂慮も侮れなかったためだ。
そのために米国陪審員制の特性上、保護貿易主義が反映されたという評価が一部から出ている。 陪審員が自国企業の有利・不利を判断したのだろうというものだ。 裁判過程で三星電子が申請した証拠と確保した証言などが棄却されたのも米国企業であるアップルに多少偏向的に進行された根拠として提示されたりもする。
陪審員代表が特許権者という点を挙げて、評決が特許権者の立場でなされたのではないかとい指摘も出ている。 陪審員代表ペルビン ホゴンは特許保有者であり、陪審員が複雑な事案を解決する際に役立つ工学と法律知識などを持っていたと外信は伝えた。 ホゴンは<ロイター通信>とのインタビューで「知的財産権を侵害した企業はいかなる企業であれ自由裁量(carte blanche)を与えたくなかった」と強調した。
何より今回の判決は米国でデザイン特許がより一層強化されていく傾向を反映したと見なければならないという評価が多い。 ある電子業界関係者は「既存電子業者が強みを持った通信などの技術は標準化・同等化されていく反面、デザインや使用者環境など創意的アイディアを基盤とする権利に対する保護は強化されている」として「今回の評決を陪審員団の愛国心や保護主義のせいにするのは無理筋」と話した。
今回、三星電子がアップルの特許を侵害したと認められたものは全てデザインに関連している。 アップルが認められたデザイン特許3件中2件はiPhone スピーカー窓の位置と形、ホームボタン、丸味を帯びた角など、デザイン関連であり残りの1件はアイコンの配列形だ。 ソフトウェア特許であるバウンスバック(画面の端ではねるように戻ってきて最後を知らせる技術),マルチ タッチ ズーム(2本の指を互いに遠ざければ拡大され、近づければ縮小される機能),タップ ツーズーム(画面をたたいて拡大する機能)等の3件も全て三星電子がアップルの特許を侵害したと判断した。 最近ソウル中央地裁法院はこの内バウンスバックだけを三星電子が侵害したと認めた。
特に今回の陪審員団のデザインに対する判断はトレード ドレス(商品外装)に対する米国側解釈と関連が深い。 ‘他の製品と区分される外形や印象’を意味するトレード ドレスは新しい知的財産権の代表的事例だ。 例えばコカコーラ壜の曲線デザインのようなケースだ。 米国ではトレード ドレスを幅広く認めている。 アップルは三星製品がアップルの製品と外観上‘非常に似ていれば’(substantially the same)特許侵害と認定しなければなければならないと主張した反面、三星は‘消費者が購入する時に錯覚を起こしてこそ特許侵害’と主張してきたが、陪審員団はアップルの手をあげた。
今回の評決結果に対しスマートフォン製造業者が緊張する理由もアップルのデザイン特許とトレード ドレスが幅広く認められるにつれ、製品デザインに相当な制約を受けることになったためだ。