本文に移動
全体  > 文化

5億7千万km飛行し最後の‘恐怖の7分’無事通過 "ワーッ"

登録:2012-08-07 06:14

原文入力:2012/08/06 20:53(1586字)

2兆8千億ウォン投資・8年間計画
発射後8ヶ月間 長い旅程
落下傘利用 新しい着陸法 試み
鋼鉄ロープにぶらさがり‘秒速1m’で着地
オバマ "類例のない科学業績"

‘午後2時25分(以下、韓国時刻) 火星大気圏進入’
‘午後2時29分 落下傘 広げることに成功’
‘午後2時32分 着陸確認’

  6日火星探査ロボット‘キュリオシティ’が8年の構想・計画と8ヶ月余り(36週)の長い旅程の末に地球から5億7000万km離れた火星のゲール噴火口着陸に成功し、米国、カリフォルニア州、パサディナにあるアメリカ航空宇宙局(NASA)統制室は興奮のるつぼに変わった。 ‘恐怖の7分’と呼ばれる難しい関門を通過すると息を殺して見守っていた700人余りの研究陣はハイタッチをしたり互いに抱き合って喜びを分かち合った。 NASAは 「恐怖の7分が勝利の7分に変わる瞬間」だったと表現した。 午後2時40分頃、キュリオシティが火星表面を撮影した初めての写真を送ってくると研究員は涙を流しもした。

  米国ではNASAが大型スクリーンを用意したニューヨーク タイムスクエアと各地域の科学館などで市民が共にこの場面を見守った。 また、NASAはインターネット テレビを通じて全世界に生中継して多くの人々がこの光景を見守ることができた。 この日キュリオシティの着陸の便りは火星を旋回する人工衛星オデッセイを通じて地球に転送されたが、遠い距離のために実際の着陸より14分遅く伝えられた。

  今回の着陸方法を開発して指揮したNASAのエンジニア アダム ステルツノは「まるで私たちがとても平たいところに着陸したようだ。 本当に美しい」と所感を述べた。

  何と2兆8000余億ウォンが投入されたキュリオシティは色々な側面でNASAにとって重要な意味を持つプロジェクトだ。 まず今まで試みてたことのない新しい着陸技法を採択し成功可否が大きな関心事であった。 既存火星探査ロボットより何倍も大きいうえに、搭載された装備もはるかに精巧でエアーバックなど既存の着陸方法を使うことはできなかった。 そこで火星大気圏進入後に落下傘を広げて時速2万921kmを越える速度を時速290kmに減らし、続いて着陸地点を把握した後には母船から鋼鉄ケーブルでぶら下げてゆっくり着陸させた。 着陸時の速度は毎秒1mに減速されていた。 また、NASAが1970年代中盤以後、公式的目標に設定しなかった地球外生命体の存在に対する探求に再挑戦したという点でも注目されている。 <ワシントンポスト>は「NASAの最近10年で最も重大なプロジェクト」と表現した。

  NASAは現在の議会で宇宙探検予算を削減される危機に処しているが、今回のイベントを通じて雰囲気を反転させようとしたという分析も出ている。 <AP>通信はNASA幹部の話を引用して「キュリオシティが他の惑星で生命体の兆候を検索でもするならば、宇宙探検に対する私たちの接近法を再考することができるようになるだろう」と伝えた。 キュリオシティがもし失敗した場合、予算削減圧力がさらに加重されるだろうという点を知りながらもNASAが今回冒険に出たことはそれだけ危機意識が強かったという点を示す。

  バラク オバマ米国大統領は声明を通じて「キュリオシティの成功的な着陸は類例がない科学技術の業績」とし「遠い未来にまで米国の自負心として残るだろう」と話した。

ワシントン/パク・ヒョン特派員 hyun21@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/america/545949.html 訳J.S