記事登録:2012/07/17 21:37(1726字)
←パク・ウォヌ サムスン労組委員長
初の民主労組設立1年
副委員長は首を切られ委員長は減給
“御用労組”の先占のために交渉権はなし
組合員4名から100余名に増え
社内の静かな応援激励に力づけられ
1年前の2011年7月12日、サムスン労組がスタートした。サムスンに生まれた初の自発的民主労組だったため、大きな注目を浴びた。労働組合に非友好的なサムスンで、果たして定着できるだろうかという憂慮の声も多かった。
4人で出発した組合員数は1年で6つの系列会社に100余名と増えた。 労組はグループの系列会社職員はもちろん、下請け労働者にも加入の門戸を開いておいた。 だが、グループ設立者の故イ・ビョンチョル会長が「私の目に土が入るまでは(私の目の黒いうちは)労組ができるのを許せない」と言ったサムスンで、労組員として過ごすことは容易ではない。 組合員弾圧を強く心配しているサムスン労組は今でも組合員名簿を徹底的に秘密にしている。
チョ・チャンヒ副委員長は労組設立直後の昨年7月18日に解雇された。 サムスンエバーランドは「協力業者との取り引き内訳が入っている経営機密と役職員の個人身上情報を持ち出して会社に害を与えたとの解雇理由を挙げた。 サムスン労組側は「労組活動に必要な資料を確保しただけだ」として対抗している。 現在チョ副委員長は復職訴訟を行なっている。
パク・ウォヌ サムスン労組委員長(写真)は、最近社側から懲戒(3ヶ月減給)処分を受けた。 パク委員長は昨年9月京畿道龍仁市(ヨンインシ)蒲谷面(ポゴクミョン)のエバーランド社員寮の前で労組新聞を配布した。 社側が労組のオンライン活動を遮断したため会社のイントラネットで組合の公示文を送ることができず、職員は社内コンピュータで労組のHPに接続することもできない。 結局労組新聞を直接配るしかなかったわけだが、それさえ懲戒の対象にしたのだ。 先月23日中央労働委員会は「労組新聞配布を妨げる行為は不当労働行為に該当する」と決定した。
社側はサムスン労組に事務室を提供していない。 組合幹部がお金を集めて会社の外に事務室を別に設けた。 加入をはばかる組合員を配慮する次元から、まだ組合費を集めていない。 組合幹部は自分の月給から活動費を充当している。
多様な方式で行なわれる労組弾圧にもかかわらず、“静かに広がる” 応援と激励はサムスン労組の勝ち取ったものであり動力でもある。 パク委員長は「『サムスンにも民主労組が絶対に必要だ』とか『直ちに加入はできなくてもいつも応援しています』とこっそり話しかけて行く職員が多くなった」と伝えた。
昨年サムスン エバーランドは毎年受け付けていた名誉退職申請をとらなかった。経営実績に比べて成果給もたくさん出た。 サムスン労組はこのような変化を労組の成果と判断している。 社側が労組に“対抗”して、職員の心をつかもうと自ら改革に出たのではないかということだ。 サムスン労組の巣と言ってもいいようなサムスン エバーランド事業場には、また別の労組がある。 サムスン労組スタート直前の昨年6月23日、幹部級労働者がサムスンエバーランド労組を別に作った。 彼らは一週間後の昨年6月29日、社側と団体協約を締結した。 サムスン労組はサムスンエバーランド労組を「御用労組または幽霊労組」と見ている。 サムスン労組が交渉権を得るには2013年6月29日まで待たなければならない。
サムスン労組は18日午前11時、ソウル瑞草洞(ソチョドン)のサムスン本館の前で「サムスン労働組合スタート1年の経過報告および反社会的企業サムスン糾弾記者会見」を開く。 パク・ウォヌ委員長は「労組を認めない社側に対抗し、死を覚悟して闘う」と語った。
ホ・ジェヒョン記者catalunia@hani.co.kr
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/542952.html 訳A.K