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"HSBC メキシコ麻薬団のマネーロンダリング通路だった"

登録:2012-07-18 11:31

原文入力:2012/07/18 08:16(1527字)

米上院、国際送金記録 調査
制裁期間にも巨額口座維持
管理不良のためにマネーロンダリング防止に失敗
米国法務部、司法処理 検討へ

 欧州最大の銀行HSBCグループが米国の制裁規定に違反して、北韓・イランなど制裁対象国家と2007年まで取引していたことが米上院の調査で明らかになった。 また、この銀行が去る7年間、メキシコ麻薬組織のマネーロンダリング通路の役割をしていた事実も明らかになった。

 16日、米国上院の国土安保委員会調査小委員会が公開した報告書によれば、HSBCは北韓をはじめイラン、スーダン、ミャンマーなど制裁対象に上がった個人または、機関および企業と取引していたと<ロイター>などがこの日伝えた。 この報告書は米上院調査委員会が2001~2010年HSBCの国際送金記録などを1年間かけて広範囲に調査し発表したものだ。

 2005年8月HSBCの国際法人営業部門代表であるマーク・スミスがHSBCの系列会社に回覧した書信には「北韓口座3件があり、これら口座の閉鎖を推進しているが、まだ該当銀行から答えを得られていない」と記されている。 他のHSBC内部文書はまた、2007年5月付けでHSBCメキシコとラテンアメリカ支社らが北韓の顧客に米ドル貨口座を提供していると明らかにした。 また、メキシコ支社であるHBMXに資産4万6000ドル(約5300万ウォン)を越える北韓顧客口座9件があり、この内7ヶは米ドル貨とメキシコ ペソ貨資産を合わせれば口座資産が230万ドル(約26億ウォン)を越えていることを確認した。

 銀行は一歩遅れて北韓とのすべての業務関係を解約したと内部文書に記録したが、HSBCは米国支社に2010年4月時点でも北韓の朝鮮貿易銀行(Foreign Trade Bank of DPRK)名義のドル口座が依然として生きていることを確認した。 ただし、2007年以後はこの口座でドル貨取り引きがなされていなかった。

 HSBC米国支社はまた、アルカイダなどテロ組織の資金募集を助けていることが知られているサウジアラビアとバングラデシュ銀行らとも取引していた事実も明らかになったと外信は伝えた。

 また、この銀行が管理監督を疎かにしたために去る7年間に数十億ドル規模のメキシコ麻薬組織資金のマネーロンダリング通路として利用されもした。 メキシコ麻薬組織がマネーロンダリングをする方式はこうだ。 まず米国で麻薬を販売し受け取ったドルを黙ってメキシコへこっそりと持って入る。 そしてメキシコのHSBC支社の口座にこのドルを入金する。 HSBCメキシコ支社はドル貨がある程度溜まれば武装車両に積んでそのドル貨を再び米国に運び込み銀行に入金させる。 このような方式で2007~2008年だけで70億ドルがロンダリングされたと米上院は分析した。 だがHSBC関係者たちはその過程の問題点をほとんど認識できず、一部は「米国で仕事をするメキシコ庭園師が送金してきた資金ではないのか」と調査団に訊いたりもしたと<ロイター>は伝えた。

 HSBC高位関係者たちは17日上院聴聞会に出席する。 米法務部はこの問題に対する司法処理を検討し始めており、多ければ10億ドル以上の罰金も納めなければならないと展望される。

イ・ヒョンソプ記者 sublee@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/543013.html 訳J.S