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‘寡婦製造機’配置に煮え立つ沖縄

登録:2012-07-09 09:35

原文入力:2012/07/08 21:31(2024字)




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米‘7回墜落’事故機 配置強行
来る24日 普天間基地 到着控え
住民・議会 大規模反対集会 予告
地域住民 反対で‘同盟亀裂’憂慮も
クリントン長官は "安全性に問題ない"

作戦範囲 半径600km 非常に広く
空中給油すれば大田(テジョン)まで活動可能

*オスプレイ:<米 垂直離着陸新型輸送機>

 2010年4月25日午後、各々準備した旗と手立て札、横断幕を持った人々が日本、沖縄島中部の読谷村運動場を埋めて怒りの叫びを上げた。 日本民主党政府が宜野湾市にある米軍普天間飛行場を県外移転させるという公約を覆し、同じ県の名護市辺野古へ移そうとしていることに反対するためだ。 この日開かれた県民大会には何と9万人が参加した。 沖縄駅史上類例のない大集会であった。

 それから2年余が過ぎた今、沖縄が再び煮え立っている。沖縄県議会は8月5日に宜野湾市海岸公園で県民大会を開く事を去る6日決めた。 県議会議長と沖縄県市長会議会長が共同代表を務めて史上最大規模の集会を開くことにした。 沖縄県の各地にはすでに米軍の新型垂直離着陸輸送機であるMV22-オスプレイ配置に反対する横断幕が懸かっている。

 沖縄県民が再び立ち上がったのは、駐日米軍が普天間基地36海兵航空団の輸送用CH46ヘリコプターをオスプレイに変えようとしているためだ。 駐日米軍はまずオスプレイ12機を配置することにした。 普天間基地には現在CH46が24機配置され運用されていて、今後24機全てを交替するものと予想される。

 問題はオスプレイ機種が‘寡婦製造機’というニックネームを得るほど開発過程はもちろん実戦配置後にも何回も墜落事故を起こしている点だ。 沖縄の配置反対運動がますます激しくなる中で、先月13日米国南部フロリダ空軍基地で訓練途中に7回目の墜落事故が起きた。

 "9万人が暮らしている宜野湾市のまん中にあり地球上で最も危険な米軍基地と呼ばれる普天間飛行場を県外に移すという約束を破り、その上非常に危険な輸送機まで配置するというのはとうてい我慢がなりません。"

 呉屋等 宜野湾市議会議員(普天間基地特別委副委員長)は先月末、宜野湾市を訪ねた<ハンギョレ>記者に 「6月17日5200人が参加した宜野湾市民大会を開きオスプレイ配置を容認しない意向を明らかにしたが、米・日両国が配置をゴリ押ししている」と声を高めた。

 沖縄のオスプレイ配置反対運動はますます激しくなっているが、米国には方針変更の兆しはない。 オスプレイを積んだ輸送船はすでに米国を出港し7月24日に山口県の米軍岩国基地に到着する。 8月中に沖縄に移し10月から運用するということだ。 ヒラリー・クリントン米国国務長官も8日東京で玄葉光一郎 日本外相と会談をした後に開いた記者会見で「全般的に垂直離着陸機の安全性は良好だ」として既存方針を再確認した。

 沖縄に配置されるMV22-オスプレイは給油なしで半径600km範囲で作戦を繰り広げられるほど作戦半径が非常に広い。 現在沖縄に配置されているCH46(140km)ヘリコプターの4倍程だ。 また、一回の給油で沖縄から1100km離れた大田(テジョン)まで活動範囲を広げられる。 その上、一般ヘリコプターより70%ほど速い時速520kmで飛べる。 輸送能力もCH46の12人(完全武装基準)に比べて、24人を乗せられる。

 受動的防衛戦略から抜け出し‘動的防衛力’を新しい運用方針として明らかにした日本自衛隊と沖縄駐留米軍にとって機動力を大幅に拡大できる武器がまさにオスプレイだ。 <産経新聞>は去る1日、1面トップ記事で「米海兵隊がオスプレイを沖縄に配置するのは韓半島有時に備えるために避けられない」として「オスプレイ配置を通じて自衛隊も有事の際に日本人救出や人里離れた島の防衛能力を大幅向上させるという目的がある」と伝えた。

 だが、地域住民の反対を押し切っての無理な配置は米-日同盟にとって深刻な威嚇要因になり得るという憂慮も多い。 勝股秀通<読売新聞>主任研究員は 「オスプレイを沖縄に配置した後、重大事故が起きれば沖縄米軍基地の存在自体が危険になる」と指摘した。 沖縄では2004年8月普天間基地に派遣されていた米軍ヘリコプターが沖縄国際大学本館ビルに墜落する事故が起きたことがある。 仲井眞弘多 沖縄県知事は「オスプレイが事故を起こせば米軍基地を全て撤収しなければならないだろう」と警告した。

宜野湾(沖縄県)/チョン・ナムグ特派員 jeje@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/541565.html 訳J.S