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ハリウッド映画 封切り、なぜ韓国が一番早いのか?

登録:2012-06-16 08:28

原文入力:2012/06/15 18:50(2395字)

←ソン・ホジン文化部大衆文化チーム記者

[土曜版] 親切な記者たち

"仕事をする時間に映画を観れていいね。"
よくそう言われます。 それでも‘この場面はどうだったのか、あの俳優がどんな台詞を言ったのか’速記水準で手帳に書きながら、平日5日間に10編余りの映画を見なければならない‘観覧労働’でもあります。 それで私はスポーツ部の記者に 「仕事の時間に野球を観れて良いだろう?」とは尋ねられません。 文化部映画担当 ソン・ホジンです。

 ‘テントポール’という言葉をご存知ですか? テントの中心に立てる棒ですが、劇場シーズンである夏と冬に封切りする米国ハリウッドの大作を指す言葉としても使われます。 製作費1000億ウォン以上の映画がその時期に世界の興行を中心となってリードするということでしょう。

 ところで最近数年間、ハリウッド映画が韓国で‘世界最初に、あるいは世界同時封切り’という文句をつけて上映されるのをたくさん見たでしょう? ‘世界中で最初に韓国で上映する理由’を尋ねる方が多いのでご説明申し上げようと思います。

 <バトルシップ>(4月11日)は韓国言論試写会で映画を世界最初に公開したりもしましたよ。 <メン・イン・ブラック3>(5月24日)は封切り直前に、俳優ウィル スミスらが入国して韓国で世界最初の上映行事を行いました。 日本では8月に封切りする<アベンジャーズ>の場合、韓国では米国より一週間操り上げた4月26日から上映しましたよ。 <アメイジング・スパイダーマン>も米国より5日早く6月28日に封切りします。

 ハリウッドが韓国に注目する背景には、アジアで無視できない映画市場という‘収益計算’があります。

 世界興行順位を集計するサイト‘Mojo’によれば、<トランスフォーマー3>の昨年劇場売上額で韓国が米国・中国に次ぎ世界3位(6900万ドル)を記録しました。 今年初め国内で750万人を集めた<ミッション インパッシブル4>の場合、韓国が米国(2億808万ドル),日本(6969万ドル),中国(6630万ドル)に次ぎ4位(5106万ドル)でした。 全国のスクリーン数が1974(2011年基準)の韓国がスクリーン数 8000以上の中国と劇場売上額で釣り合い、3万8000余りのスクリーンを持つ米国売上額の4分の1水準に肉迫します。 <ミッション インパッシブル4>が韓国の劇場に上映権料などを割り当て米国に持っていった収益が200億ウォン余りになります。 昨年の韓国映画の輸出額(175億ウォン)よりも多いのです。

 このような大規模興行にはハリウッド映画を配給する国内大企業配給会社による‘スクリーン総取り’もしっかり一役買っています。 <ミッション インパッシブル4>は封切り序盤に1038スクリーン、<トランスフォーマー3>は1409スクリーンで上映されました。 全国のスクリーンが1974なので、こっちでも<ミッション インパッシブル>、あっちでも<トランスフォーマー>という不満が出てくるのもむべなるかなです。

 とにかく米国メジャースタジオ韓国担当役員は 「ハリウッド映画に対する韓国観客の反応は‘爆発的か、ぬるいか’が鮮明即刻急速なのです。 韓国でいち早く封切りして、興行の成否を測り、アジア マーケティング地点を求めるテスト市場の意味もある」と話します。

 インターネット環境が良い韓国でハリウッド映画の不法映像ファイルが飛び交うことを防ぐために、韓国封切りを急ぐ理由もあるそうです。 私たちにとっては耳の痛い話ですよね? 米国などで先に封切りして、誰かが劇場からこっそりと撮った映像や‘DVD’映像をオンラインに上げて韓国に不法ファイルが拡散することを遮断するということでしょう。 別の米国メジャースタジオ韓国役員は「観客が集まる韓国の連休日程など、現地事情を考慮して米国よりはやく封切りしているが、不法映像による著作権侵害を防止するために韓国封切りを操り上げる側面もある」と言います。 別の関係者は「ハリウッド ブロックバスター言論試写会の時、米国本社の要請で映像をこっそりと撮影しないか保安業者の職員が(闇の中で光を判別する夜間透視鏡のような)ゴーグルを使って見張ったりもする」と言いました。 かくいう私も監視の対象になったのかも知れないですね。

 ‘世界初封切り’には落とし穴も潜んでいます。 実は数ヶ国同時封切りなのに、わが国が他国より時差の関係でやむを得ず最初の封切りになったケースでしょう。 この頃は国内観客の目を欺くことができず、時差のおかげで‘初封切り’になっても大概は‘世界同時封切り’と表記しています。

 ところでですね。このように映画と関連して‘パラパラ’話すと、私にいつもこんな問いが戻ってきます。 「いや、それで今週末は何を観ればいいのか?」

 子供・おとなに関係なくとても楽しく観ることのできる映画なら3Dアニメ<マダガスカル3>がいいですね。まだごらんになっていなければ、デート・娯楽映画として<私の妻の全て> <メン・イン・ブラック3>も悪くないですね。 低予算独立映画とソウル中心に数ヶ所でしか上映しないものの、胸がジーンとして暖かくなる<アンニョンハセヨ(こんにちは)> <ハルモニ(おばあさん)は一年生>もお薦めです。 そうだ! 外部から持ってきたおやつも劇場搬入になることはご存知でしょう?

ソン・ホジン文化部大衆文化チーム記者 dmzsong@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/culture/movie/537957.html 訳J.S