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妻が拉致された、注射を打たれた、子供が死んだ

登録:2012-06-15 06:41

原文入力:2012/06/14 21:42(1283字)

←妊娠7ヶ月の状態で強制的に堕胎された彭建梅が去る4日に亡くなった胎児とともに横になっている姿を家族が撮影し中国のインターネットに載せた。微博よりキャプチャー

中国‘一人っ子政策’強制堕胎 波紋
夫がインターネットに当時の状況を暴露
家族が死亡した胎児の写真を上げた

 中国、陝西省、安康市、チョンジャ鎮の農民 彭建梅(22)は来る8月に出産を控えた予備ママであった。

 去る2日彼女は妊娠7ヶ月を越えた状態で地方政府官僚 数十人に強制的に病院に連れて行かれ 「無理やり堕胎注射を打たれた」。 6月4日明け方に息絶えた娘が彼女のからだから出てきた。

 ‘妊娠7ヶ月 強制堕胎’事件を巡る具体的情況が順次明らかになる中で、‘一人っ子政策’(計画生育)の非人間性に対する非難世論が中国で広がっている。

 彭建梅の夫 鄧吉元はインターネットに罰金4万中国元(約730万ウォン)を払えないからと役人たちが妻の頭に黒い服をさかさまにかぶせて拉致し、強制的に子供を殺す注射をしたと暴露した。 彭建梅夫婦にはすでに5才になる娘がいて、地方政府の役人たちは彼ら夫妻が規定に反して2人目を妊娠したとし今年初めから罰金の支払いを要求してきた。 鄧吉元は<財新><中国ラジオ放送>等とのインタビューで「妻が手術に同意しないので数人が強制的に妻の左手指を押さえて書類に母音を捺させた。 家族が病院に入ることもできないように阻んだ」と話した。 当時、鄧は仕事のために外地にいたし、官吏4人が3日間にわたり彭建梅を閉じ込め監視して病院に引っ張っていった。

 彭の家族は安康市政府に公式請願をしたが何の措置もないことに抗議して、去る11日、息絶えた胎児のそばで茫然自失している彭の写真と経緯をインターネットに載せた。 波紋が広がるとチョンジャ鎮の役人たちは「長い間の思想工作と説得の末に同意を受けて堕胎させた」「当時は妊娠6ヶ月だった」と主張している。彭の家族は当時、彭が妊娠7ヶ月を越えたという診療記録があると反論し、役人たちが送った‘4万中国元、びた一文欠けても駄目だ’という携帯メールを公開した。

 中国は人口増加抑制を目標に1970年代末‘一人っ子政策’(計画生育)を導入した。 北京など都市部ではこの政策の緩和の動きがあるが、地方では妊娠8~9ヶ月の妊産婦が強制的に堕胎させられ、その過程で出血過多などで命を失う事件がたびたび発生している。 視覚障害者の弁護士である陳光誠は山東省で数千名が強制堕胎と不妊手術などをされた事例を暴露した。 特に‘社会扶養費’と呼ばれる一人っ子政策違反の罰金が毎年200億中国元を越えるが、その金がどこに使われているかは公開されていないと<明報>は報道した。

北京/パク・ミンヒ特派員 minggu@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/china/537790.html 訳J.S