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シム・サンジョン "進歩政党内 目に見えない地下権力が存在する"

登録:2012-06-05 10:46

原文入力:2012/06/04 22:55(3501字)

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シム・サンジョン統合進歩党議員インタビュー

シム・サンジョン(写真)前統合進歩党共同代表は4日 「(党内の)重要決定に責任を負わない権力があり、目に見えない一種の地下政府形態が存在する」と明らかにした。 これは党権派内部に目に見えない少数の核心意志決定機構が覇権的形態を示したという点を指摘したものだ。

 シム議員は国会議員会館で行った<ハンギョレ>インタビューで 「合党前に党権派がイ・ジョンヒ代表を前面に出す姿を見て‘国民と疎通しようとする意志があるんだな’と考えた」として「だが党を合併した結果、実際にイ代表を支えていたのは政党的秩序というより(党権派の)政派的構造であった」と批判した。

 シム議員は辞退を拒否しているイ・ソクキ議員と関連して「暴力事態が起きた中央委員会の前日にイ議員に初めて会った」として「(イ議員が)すべての事態の原因を特定政派の‘陰謀’と内部権力闘争の観点で見ていて驚いた」 と話した。 シム議員は 「イ・ソクキ議員が(比例代表競選)出馬以後、1万2千票を公言してはばからなかった」として「党員に名前の3文字も知られていない人が、1万2千票で最多得票するというのは大衆政党としての資格がないこと」と話した。

今月末に予定された党代表選挙
党権派が出馬しようとするのは
国民に勝とうとすること

 彼女はCNP戦略グループと関連して「2008年党非常対策委員長を務めた翌日、CNPグループから借金を返せと内容証明が舞い込んできた。党の借金の40%に近かった。驚いた」と明らかにした。 彼女は「多くがある業者に集中しており、、資金の使途とか証拠書類、入札手続きなどが透明でなかったために、また、資料が不備だったためそれを揃えられなければ党が吹っ飛びかねないという話もあった」と伝えた。

 彼女は党権派が今月末に予定された党代表選挙に出馬し再起しようとしていることに対して 「それは国民に勝とうとすることであり、私たちの党と本人にとても苛酷な代価を要求するだろう」と批判した。

 また、彼女はイ議員など党権派などに向けてセヌリ党などが提起している思想論争に対して「私たちの内部でそれは常套手段と見て対応しなければならない」として「それで私たちの内部の革新と責任を遅らせたり回避してはならない」と強調した。

 6月末に予定された党代表選挙については出馬可能性を残した。彼女は「私を含め責任ある人々が党をしっかり立て直すのにどのように責任を全うするのか熟考している」として 「それよりは次の党代表と執行部の任務が何かが先に公論化され合意する必要がある」と話した。

-競選不正を初めて認知したのはいつか?

"比例代表候補登録の2日前の夜に代表団会議が招集され、そこで初めて聞いた。 その時は主にオフライン選挙状況だけを見て言われたが、目の前が暗くなった。 昔からあった選挙管理の不十分なシステムを各政党グループが最大限に悪用したということだった。 4年間かけて螺旋階段をひと回りして上がって(民主労働党と進歩新党が分かれた) 2008年に向き合った感じだった。 分党直前、非常対策委員長として革新を推進したが多数派によって挫折したし、私は分党の責任者になった。 適時に革新と変化を成し遂げられなければ倍になって戻ってくるのではないか。 2008年革新の失敗から今日の事態は予告されたものだ。"

あらゆる事を権力闘争と見る
イ・ソクキ氏に会って驚き
問題解決は難しいと感じた

-統合以後にも党権派が変わっていないと感じたのか?

“良くない慣行が4年間にさらに根が深くなり構造化されたという印象を受けた。 イ・ジョンヒ代表が良い考えを持っていたとしても、実際にイ・ジョンヒ代表を支えたのは政党的秩序と言うより政派的構造であった。 2008年に批判・牽制勢力(平等派、進歩新党)が去って行くことによって政派連合がそのまま党になった。 葛藤の幅が狭まれば国民との関係で均衡感覚や、党内多元性を認める民主主義に対する訓練が非常に脆弱にならざるをえなくなったのではないかと考える。 私たちの党で今最も重要な問題は政派的思考から政党的思考に一大転換をすることだ。”

-競選部門比例代表の辞退決定を受け入れろと党権派を説得してみたか?

“イ・ソクキ氏に中央委員会の前日に会った。中央委議長として破局を避けるための努力はしなければならないと考えた。 会ってみて‘問題解決は難しいだろう’と感じた。 驚いたのはこれら諸々の事態の原因を、陰謀と内部権力闘争の観点で見ているという点だった。 第3党、公党として国民にどのように責任を負うべきかという姿勢は見いだし難かった。 イ・ソクキ氏の資質や責任とは別に、党員に名前の三文字も知られていない人が、1万2千票の最多得票をするというのは大衆政党として資格がないということだ。 党員が党の会員ではなく政派の会員としてのアイデンティティ、‘投票権力’により対象化された側面が多い。”

-政派の競争は避けられないが、どういう点で‘投票権力’と表現するのか?

“核心は政派間の対立でなく‘古い過去の影’と‘未来の種’の間の葛藤だ。 政派自体が問題になるわけではない。 ところで党発展のための路線提示はなく、投票権力としてのみ機能していることが問題だ。 第二には権力と責任は裏表なのに責任は問い難い非可視的な、一種の地下政府のような存在が問題だ。 こういう古い政派構造を解体しなければならない。 イ・ソクキ議員の場合も政党の代表ではなく政派として承認された人を、政派の会員として選んだということだ。 政派の活動家が党員たちを投票権力の対象として見なし活動してきたということだ。 (しかも)党の重要な政策をどの政派の誰がどのように決めたのか誰も分からない。 イ・ソクキ氏が国民参与党との統合を主導して語った時、多くの人々が驚いた。 そのような責任を負わない権力、見えざる組織、地下政府のような形態が党の公的意志構造を歪曲し、多元性が尊重される民主主義を封じ込めている。”

2008年 党非常対策委員長を務めた後
CNPが借金償還内容証明を送り
党負債の40%も占めていて驚いた

-進歩新党に分かれた後に期待した進歩政治の再構成を示せないまま、再び統合に参加したが?

“昨年私が統合を選択したのは、分党に対する省察と挫折を踏まえて革新を続けるということだ。 危機の中心で私に付与された進歩革新の課題に区切りを付けるために来たのだ。 統合進歩党が今、競選不正と不良の問題で国民の不信を買っているが、2桁の支持率、13議席、第3党という地位変化なしには(このような関心は)不可能だったと考える。 そうした点から見れば、問題が全面に明らかになったことそれ自体を革新の大切な機会にしなければならない。 統合進歩党の革新がまさに政権交替の入口であり、韓国政治革新の出発点だ。 今は国民にとって憂患の種となっているけれど、急がば回れだ。 見返されるように革新すれば大きな反転が待っているだろう。 進歩陣営全体、知識人社会まで全て網羅して進歩政党の理念と路線、政策、争点に至るまで同意を集める過程が必要で、そのようなアイデンティティに同意する勢力が集まって第2創党を完成しなければならない。 そのような力で2014年地方選挙に備えなければならない。”

-従北論難に関する考えは?

“個人的に従北という単語を使ったことはない。 2008年の分党の時も‘偏向的親北行為’と表現した。 私は少なくとも北韓に追従する行為という実体的側面で従北論者はいないと見る。 ただし南北関係、平和統一に関することは公党である以上は全党的討論を通じて自分の方針を決めなければならない。 思想の自由は保障されなければならないが、(公安機関と保守言論の)アカ攻勢を防壁として責任を回避し合理化する論理は一種の‘敵対的共存関係’と批判されざるをえない。”

文チョ・ヘジョン、ソク・ジンファン記者 zesty@hani.co.kr
写真イ・ジョンウ先任記者 woo@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/536108.html 訳J.S