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朴槿恵、ためらうセヌリに‘指針’…思想問題 暴力的対応 論難

登録:2012-06-02 07:02

原文入力:2012/06/01 22:46(1860字)

←朴槿恵前セヌリ党非常対策委員長(左)が1日午後、国会で開かれた議員総会で19代国会議長候補者投票を終えた後、カン・チャンヒ候補と挨拶している。 カン・チャングァン記者 chang@hani.co.kr

イ・ソクキ、キム・ジェヨン去就に初言及 波紋
セヌリ、国会開院後に手続き踏む公算…実行の可能性 高まる
バク・チウォン "除名するには合理的理由がなければ" 一方的推進 反対

 セヌリ党が国会開院以後に統合進歩党のイ・ソクキ、キム・ジェヨン比例代表議員の除名手続きを踏むものと見られる。 有力大統領候補である朴前委員長が直接‘自主的に辞退しなければ除名しなければならない’という意向を明確にしたためだ。 朴前委員長はこの日国会で記者たちと会って、イ・ソクキ、キム・ジェヨン議員に対して「辞退することが正しい」とし、‘自主的に辞退しなければ国会で除名するべきだと見るか’という質問に「そのようにしなければならない」と断固として語った。

 朴前委員長の発言はこの間セヌリ党内部で口では "除名しよう" としながらも、予想される論難と実現可能性などを憂慮してためらっている状況から出たものだ。 セヌリ党のある議員は「イ・ソクキ、キム・ジェヨン議員の除名についてはセヌリ党内部と与野党院内指導部の間に共感があったことではあるが、朴前委員長の発言で実行可能性がはるかに高まったと見られる」と話した。 与野党をあわせて支持率が圧倒的1位である朴前委員長の一言はセヌリ党の結束力と推進力を一層強化するという話だ。

 親朴槿恵系のある議員は「朴前委員長の発言はイ・ソクキ、キム・ジェヨン議員に対する国民の憂慮をそのまま反映したもの」とし「両党のイ・ハング、パク・チウォン院内代表もすでに共感を形成した部分なので国会が開会すればすぐに公論化されるだろう」と話した。 イ・ジョンヒョン最高委員(内定)は 「朴前委員長は4・11総選挙時から民主党が財閥解体、済州(チェジュ)海軍基地建設反対、韓-米FTA破棄などを主張する統合進歩党と連帯することに警告してきた」として「その延長線上で今日の事態が民主党にも共同責任があると指摘したこと」と話した。

 しかし民主党が応じるか否かは非常に不透明だ。 パク・チウォン院内代表は国会開院以後直ちに除名手続きを踏むことには反対している。 除名手続きを踏むためには合理的な理由がなければならないが、現在ではそれが不明確だという論理だ。 パク院内代表は従北問題は司法府が判断する問題であり、立法府が除名を検討する事案ではないと見ている。 競選過程の不正問題も統合進歩党が内部調査と懲戒手続きを終えた以後に、国会法に基づく議員資格審査を通じて除名するに値した合理的理由がある場合にのみ検討できるというのがパク・チウォン院内代表の考えだ。 民主党ではこの問題を国会開院交渉のカードとして使おうという意見もあることが分かった。

 政界ではセクハラと論文盗作疑惑でセヌリ党を離党したキム・ヒョンテ、ムン・テソン無所属議員と連係する場合、イ・ソクキ、キム・ジェヨン二人の議員除名推進に民主党が同意する可能性もあるという観測も出ている。 セヌリ党はキム・ヒョンテ、ムン・テソン議員除名推進について「民主党が要求すれば協力しない理由がない」と明らかにした。

 しかしこの場合にも民主党が簡単に同意する可能性は高くないと見える。 まず、現実的にイ・ソクキ、キム・ジェヨン議員が比例代表候補に選出される過程(競選)の不正行為を明確に立証しなければならないが、それが容易ではない。 より一層核心的な問題はセヌリ党と保守陣営が掲げる統合進歩党の二人の議員の除名理由である‘従北論議’が果たして国会議員除名理由になりうるかという点だ。 これは破廉恥な個人不正とは全く性格が異なる。 この点で朴槿恵前委員長もやはり大統領候補として‘思想の自由問題に非常に暴力的な方法で対応している’という論難に包まれる可能性が高い。 セヌリ党単独での除名は負担が大きいという意見が提示されるのはこのような理由からだ。

ファン・ジュンボム、ソク・ジンファン記者 jaybee@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/535794.html 訳J.S