原文入力:2012/05/22 16:33 修正:2012/05/22 16:34(890字)
任那日本府説既成事実化…
宋永吉(ソン・ヨンギル)仁川市長 修正要求
←ヘンリー・キッシンジャー
ヘンリー・キッシンジャー(写真) 元アメリカ国務長官が、国内の有名出版社を通じて今年1月に翻訳出版した著書「中国の話」(On China)で、韓国と関する歴史的内容の一部が間違っているとの指摘に対して、修正を検討するという意を仁川市を通じて明らかにした。
宋永吉(ソン・ヨンギル)仁川市長は22日、「中国の話」を出版したキッシンジャー元長官に、本に出てくる「任那日本府説」に触れた箇所について修正を要求したところ、キッシンジャー元長官が『事実分析及び歴史的解釈に関することで、即答はできない立場だが、この件に関心を傾け、指摘された部分を改訂版で修正することを考慮する』との返事書簡を送った」と明らかにした。
キッシンジャー元長官はこの本で、北東アジアの外交秩序の歴史を説明しながら、「日本が国際秩序に参加すると、琉球諸島と韓半島の多くの王国に確立したそれなりの朝貢体系を通じて」と記述した。
これに対して宋市長は、「これは日本ヤマト王朝が4~5世紀頃、朝鮮半島南部の一部を支配したという、日本国内の一部の主張である任那日本府説を既成事実と見なすこと」と指摘した。宋市長は、「研究資料によると『朝鮮時代まで朝鮮半島の多くの諸王国は、日本から朝貢を受けたことはあっても、朝貢を行ったことはない』とされている」、さらに 「日本政府が過去の歴史を歪曲する歴史教科書の採択を強要している状況で、韓国人の読者たちが傷を負う素地があるため、改訂版で修正してほしい旨を伝え、要求した」と付け加えた。
宋市長は今年3月 、「改訂版が発刊されたら、この部分をより明確にしてほしい」と歪曲された内容の修正を要求する書簡を送った。
キム・ヨンファン記者 ywkim@hani.co.kr
原文:https://www.hani.co.kr/arti/society/area/534060.html 訳 M.S