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ユーロゾーン危機は‘慢性疾患’…昨年‘黒い8月’より不確実性 大

登録:2012-05-21 07:27

原文入力:2012/05/20 22:40(1782字)












国内証券市場 今回は変動幅が小さいけれど
外国資本追加流出の可能性も
政府では "外国為替保有額など良好"

 韓国金融市場を覆ったヨーロッパ発‘暗雲’が退く兆しを見せない。 ギリシャのユーロゾーン脱退憂慮が高まっている上に、ギリシャに続きスペインまでが預金大量引き出し(バンクラン)の兆しを見せ、去る18日KOSPI指数は前日より62.78(3.40%)下落して5ヶ月ぶりに最低値に座り込んだ。 昨年8月の米国信用等級降格のよる後暴風で国内金融市場が波立った時よりは変動幅が小さいものの、不確実性にともなう不安感はむしろ一層大きくなっている。

■ 2011年8月と2012年5月

 今月に入り、国内金融市場の動揺はますます強まる様相だ。外国人投資家は去る18日まで連日売り優勢を記録して国内株式3兆1609億ウォン分を売却した。 去る2日に1999.07だったKOSPI指数は18日には1782.46まで下がり高点対比で10.83%の下落率を記録した。

 市場では9ヶ月前、米国信用等級下落に触発された‘黒い8月’を思い起こしている。 昨年8月5日、米国スタンダードアンドプアーズ(S&P)が米国の国家信用等級を電撃的に下げたことにより国内金融市場の‘試練’は一ヶ月以上続いた。 ダブルディップ憂慮とともに負債限度増額交渉過程であらわれた政治的リスクなどが信用等級引き下げの要因だった。 昨年8月一ヶ月間KOSPI指数の高点(2172.28)に対し底点(1710.70)下落率は21.25%に達し、ウォン-ドル為替レートは12.3ウォン上昇した。 イ・チャンソンLG経済研究院金融研究室長は 「昨年8月はヨーロッパ財政危機で世界経済の不安感が高かった時に米国信用等級下方修正という予想できなかった変数が発生して、それだけ衝撃が大きかった」と説明した。 ウン・ソンス企画財政部国際金融政策局長も「去る18日国内株価が下落したが、これはそれだけ反騰の余地があるということで、ギリシャ・スペインのバンクラン規模もまだ強く憂慮する状況でない」と話した。

■ "前が見えない"  問題は不確実性だ。

 米国信用等級降格の衝撃波は強烈だったが長引くことはなかった。 米国ドルと国債に代われる安全資産がなかったためだ。 実際、当時米国の信用等級降格にもかかわらず、英国・フランスなど主要国は米国国債投資方針を守ったし米国債とドルは継続的に強気配を見せた。

 反面、ユーロゾーン危機は昨年8月より市場に及ぼす影響は少なくても、いつ完治するやも知れない‘慢性疾患’の状態を続けている。 特に安全資産選好心理が強まりながら韓国をはじめとする新興国資産を整理する傾向が強まる場合、外部変数に敏感な国内金融市場の特性上、不安要因として作用する可能性が高い。

 ユーロゾーン危機が単純な経済問題を越えた選挙など政治的問題と結びついたために短期間で解決策が出てきにくい点、スペイン・イタリアなど規模の大きい隣国で危機が起きうるという点も展望を暗くする変数だ。 チュ・ギョンホ金融委員会副委員長は「財政危機・流動性など構造的な問題を克服するには相当な時間がかかるだろう」と見通した。 ウン・ソンス局長も「ギリシャの緊縮政策受け入れとユーロゾーン脱退有無の輪郭が明らかになる6月17日(ギリシャ再選挙日)までは市場変動が大きくならざるをえない」と話した。

 政府はひとまず外国為替保有額が3186億ドル(4月末基準)で良好であり、短期外債比重も総外債の34%水準に止まるなど外国為替事情が良好で危機対応には問題がないと強調している。 チェ・ジョング企画財政部次官補は 「ギリシャのユーロゾーン脱退有無と他のヨーロッパ国家に危機が転移するかなどが最も憂慮の恐れがある変数」として「外国為替事情を点検して継続的にモニタリングしている」と語った。

チェ・ヘジョン、イ・ジェミョン、チェ・ヒョンジュン記者 idun@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/533775.html 訳J.S