原文入力:2012/05/15 17:23(1641字)
←淳昌で餓死した牛を発見
畜舎はすでに廃虚…死んだ牛の死体がそのまま放置
農場主人 "飼料代支出負担が大きくて…"
全北(チョンブク)、淳昌のある畜産農家で飼育を放棄された牛が餓死している。 飼料を与えずに飢えて死んだ牛が最近5ヶ月間に40頭余に達する。
去る1日、動物愛護実践協会会員たちが該当農家を訪ね撮影した映像を見れば畜舎はすでに廃虚同様だ。 死んだ牛の死体が骨を見せて腐っていきつつある姿が赤裸々に見える。 生き残った牛は皮だけになって幽霊のように死体の間を徘徊している。 空っぽの飼料袋を噛んで食べたり、土を掘る牛の姿も見える。 現場を訪問したパク・ソヨン動物愛護実践協会代表は「腐敗臭がとてもひどく腐敗が進行する過程でウジがわいていた」として「動物虐待が明白な状況」と話した。
この農家で牛が餓死し始めたのは昨年12月からだ。 口蹄疫防疫のために農場を訪問した郡庁職員がすでに死んでしまった3頭を発見した。 農場主ムン・某(56)氏は、10月から飼料を殆ど与えなかった。 ムン氏は当時、言論インタビューで「今まで畑を売って、保険を解約して、金を借りて飼料を与えてきたが、もう金がなくてあきらめたい」と語った。 牛1頭を売る時までにかかる飼料代だけで300万ウォンほどだ。 牛1頭が平均700万ウォンで取り引きされるという点から半分近い費用が飼料代として支出されるほどに負担が大きい。 当時ムン氏はすでに5000万ウォンの借金をしている状況だった。
1月に入るとすぐに15頭が死んだ。生き残った牛は40頭。 動物愛護実践協会が牛を虐待から保護するとし、一ヶ月分の飼料代を支援した。 当時、小牛が1万ウォンで取り引きされるほどに牛の価格が底を打ち、畜産農家の生存権問題と結びついて、キム・ワンジュ全北道(チョンブクト)知事が農家を訪問することもした。
皆が乗り出したが牛は救出されえなかった。 3ヶ月が過ぎる間に再び14頭の牛が飢えて死んだ。 今や生き残った牛は26頭だけだ。 パク・ソヨン代表は 「2月末からムン氏が再び飼料を与えず、2ヶ月間に牛には水だけを与えた」と話した。 畜産農家を代表して戦うと話したムン氏を支持する村の世論も少し冷たくなった。 ムン氏の農家がある村の里長は「村で助けるにも限界がある」として 「子供のような牛を殺すのを見守る気持ちが良いわけもない」と話した。
全北道庁・淳昌郡庁とムン氏は牛の命を担保に長い交渉を進めた。 淳昌郡庁関係者は「牛を代わって育てる。その代わりに販売してあげようと色々提案したがムン氏が受け入れなかった」として「ムン氏はその間に死んだ牛に対する補償と基礎生活受給権者指定などを要求したが、それは私たちが受け入れられないこと」と話した。この関係者は「ただし唐辛子農作業を始めるムン氏のために唐辛子乾燥器を支援する方案は考えている」と話した。
愛護協会のパク・ソヨン代表は「前もってこれを動物虐待と規定して郡守や道知事が動物保護法が定める隔離措置を取れば良い」とし「補償問題は後から解決する事にしてひとまず牛を生かすべきであった」と批判した。 しかし全北道庁関係者は「虐待は故意性の有無が最も重要だが、ムン氏の場合、水は持続的に与え必要によっては飼料も与えたと見られるので、故意に飢えさせ殺したと見ることはできない」と話した。
動物愛護実践協会はムン氏から10頭余の牛を譲り受けることにした。 早ければ来週初めにも10頭余の牛を京畿道(キョンギド)のある農場に移動させる計画だ。
チン・ミョンソン記者 torani@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/532928.html 訳J.S