原文入力:2012/04/29 20:45(1909字)
←28日夜、ソウル、中区(チュング)の徳寿宮(トクスグン)大漢門前で韓国大学生連合主催で開かれた‘米国産牛肉輸入中断要求ろうそく集会’で参加者がロウソクのあかりを持っている。 狂牛病国民対策会議と市民社会団体は来月2日‘狂牛病ろうそく集会’ 4周年をむかえて大規模ろうそく集会を開く予定だ。 キム・ポンギュ記者 bong9@hani.co.kr
‘米狂牛病’検疫主権 失踪
"検疫中断ない" 固執
政界と国民たちは "検疫中断" を要求しているが
大統領府だけが "巻きこまれることはできない"
反政府情緒と結びついて
李大統領 最後まで "…"
米国産牛肉輸入と関連して大統領府が一人孤立の道を歩んでいる。 米国で狂牛病事例が発生し、与野党政界ら一斉に‘検疫中断’を要求している状況でも、大統領府だけは‘安全に問題がない’として‘検疫中断不可’の態度を守っている。
チェ・グムナク大統領府広報首席は29日 「政界の発言を理解できないわけではないが、政府は検疫中断が過度だと見る」として「今回発見された月齢10年7ヶ月の乳牛と我が国に入ってくる牛肉とは関係がないだけに安全には問題がない」と話した。 別の大統領府関係者は一部言論が最近‘大統領府が検疫中断を検討している’と報道したことに対して 「事実でない。公然と国民の不安を煽り立てている」として強い不満を表した。
これに先立ち朴槿恵セヌリ党非常対策委員長も去る27日「ひとまず検疫を中断しなければならない」と語り、野党と市民団体の検疫中断要求に合流した。 しかも私たちと同じように30ヶ月未満の牛肉を輸入しているタイが一時輸入中断措置をした状況だ。
大統領府は表面で‘政府までが国民感情に巻きこまれることはできない’という理由を挙げている。 選挙を控えた与野党政界は国民感情に敏感にならざるをえないが、政府は国民の健康と共に‘国際規範’も考慮しなければならないという論理だ。 検疫中断などの措置は貿易摩擦を持たらすと見ているのだ。 チェ・グムナク広報首席は「政界は福祉予算を増やそうといっても政府は財政健全性に責任を負わなければならない」として「このように政府は牛肉安全問題だけでなく国際規範も共に確かめてみなければならない」と話した。
しかし、大統領府の本当の心配は貿易摩擦ではなく韓-米同盟だという分析も出てきている。 李明博大統領は2008年4月訪米時、牛肉市場開放を約束したし、これは韓-米同盟強化のための布石として受け入れられた。 李大統領はその間積み重ねてきたバラク・オバマ米国大統領との良い関係を確実でもない牛肉安全問題で害したくはないと考えているという分析だ。
特に大統領府内部には‘狂牛病問題は政治的攻勢に過ぎない’という情緒が広範囲に広まっている。 野党圏と市民団体が李大統領攻撃という政治的目的に今回の事件を活用しているという認識だ。 大統領府高位関係者は「事実米国狂牛病発生と現政権に対する反対情緒が共に作用して政界全体のイシューに飛び火するのではないか」と話した。
李大統領が今回の問題に対して言及を慎んでいる点も目を引く。 李大統領は2008年5月末、ラジオ演説で「狂牛病怪談が拡散していて当惑している」として、直接説得に乗り出し1ヶ月後には 「光化門(クァンファムン)後方の山で‘朝露(の歌)’を聞いた」として、公開謝罪した。 大統領府高位関係者は「今回の事案が大統領が出る事案か。 すべてのイシューについて大統領が話せば政府はなぜあるのか」と話した。 李大統領が今回のことには巻き込まれないようにするという話だ。
農林水産検疫検査本部の検疫専門家である獣医師の間でも‘検疫中断不可避’の声が広がっている。 ある獣医師はこの日 「検疫強化で担当公務員たちが一日に何と8千ヶ近い牛肉輸入箱(平均22㎏)を開封して、いちいち匂いを嗅いでいる」として「なぜこういう無意味な目くらましをするのか、自分が恥ずかしくなる」 とした。 また別の獣医師は「本当に安全だと確信するならば普段どおり検疫をして通関をさせればよいし、国民との約束が重要だと考えるならば検疫を中断することが正しい」と語った。
アン・チャンヒョン記者、キム・ヒョンデ先任記者 blue@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/530387.html 訳J.S