原文入力:2012/03/28 21:01(1136字)
訂正報道が合意に至らなかっただけなのに
‘ハンギョレ’が裁判所に持っていったかのように発言
外交部-本人名義 訴訟 同一視も
4・11総選挙でソウル 江南(カンナム)乙セヌリ党候補として出馬したキム・ジョンフン前通商交渉本部長がチョン・ウンジュ記者など<ハンギョレ>記者2人を相手に提起した名誉毀損刑事告訴などについて28日あるラジオ放送で事実と異なる発言をして論難をかもしている。
キム前本部長はこの日のインタビューで「私が初めに言論仲裁を申請しましたよ。 (言論仲裁委員会が)訂正報道をしろと決定を下しました。 仲裁委決定を(ハンギョレが)受け入れませんでした。それどころかそれを逆に裁判所に持っていきました。 (…) 1審で私がまた勝訴をしました」と話した。
しかし、これは事実ではないというのが訴訟当事者の指摘だ。 <ハンギョレ>が裁判所に訴訟を起こしたのではなく、外交通商部が原告として訂正報道訴訟を起こしたためだ。 言論仲裁委員会の職権調整を受け入れなければ自動的に裁判所訴訟へ渡ることになるが、あくまでも原告は訂正報道を申請した外交通商部になる。 また、訂正報道訴訟を起こした当事者もキム前本部長ではなく外交部だ。 したがって1審で勝訴した当事者も外交通商部だ。
キム前本部長が提起した訴訟は名誉毀損にともなう民・刑事訴訟だ。<ハンギョレ>が昨年9月15日付1面に内部告発サイト ウィキリークスが公開した秘密外交電文を土台に‘キム・ジョンフン、コメ開放追加交渉を米国に約束した’という報道をするや外交通商部は訂正報道訴訟を、キム前本部長は名誉毀損の疑いでチョン記者ら2人を刑事告訴し、<ハンギョレ>と所属記者3人を相手に3億ウォンの損害賠償請求訴訟を起こした。 <ハンギョレ>は自由貿易協定(FTA)とコメ開放問題が国益と直結した事案という判断の下にキム前本部長の発言を報道したが、外交通商部とキム前本部長は関連事実を否認している。
キム前本部長はこの日ラジオ放送で「私は嘘はつきません。それでそれはちょっと名誉毀損になると強く感じたので刑事告発した」と話した。しかしキム前本部長は韓-米自由貿易協定文案について点の一つも直さないと言っておきながら自身の話を覆し2009年に追加交渉を通じて自動車分野協定内容を変えた経緯がある。
キム・ギョンナク記者 sp96@hani.co.kr
原文: 訳J.S