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病院門の敷居がすりへるかも…健保診療費 10年間で2.5倍

登録:2012-03-19 07:34

原文入力:2012/03/18 20:55(1270字)

昨年46兆2千億WON…OECD平均増加率を追い越し
老人診療費は4倍に増え、全体の3分の1を占める
高齢化・不必要な入院など 過剰診療が原因

 最近10年間で健康保険で負担した総診療費が2.5倍程度に増えたことが分かった。

 18日国民健康保険公団が出した‘2011年健康保険主要統計’を見れば、昨年健康保険総診療費は約46兆2千億ウォンで、10年前の2002年の約18兆8千億ウォンに比べて約2.5倍に増えた。 これは毎年約12%ずつ増加したことになり、1997~2007年経済協力開発機構(OECD)の医療費平均増加率である7%よりはるかに高い。

 健康保険総診療費がこのように増えたのは、老人人口の比重が急速に大きくなったうえに医療費の増加を統制できる制度的装置がしているためだという分析が出ている。 実際、老人診療費は2011年には約15兆4千億ウォンと集計された。 これは2002年の3兆8千億ウォンより4倍増えたもので、全体診療費の増加率よりはるかに大きい。 また、老人診療費が全体診療費に占める比重も昨年は33.3%で、2002年の20.1%に比べて13%以上大きくなった。健康保険加入者1人当り一ヶ月平均診療費を見ても、65才未満は5万8927ウォンであるのに比べ65才以上では24万7166ウォンで4倍以上高かった。

 健康保険公団関係者は「老人診療費は去る10年間に毎年平均16.9%ずつ増え、全体診療費の増加率よりはるかに大幅に増加した」として「老人の比重がますます高まることを勘案すれば健康保険総診療費はさらに急速に増えるだろう」と話した。

 老人人口の比重増加とともに健康保険総診療費の急増を呼び起こしたまた別の理由としては、医療機関の診療量増大が挙げられる。 特にこれを効果的に統制する装置がなく問題を大きくしているという指摘が出ている。 ソン・サンホ公共労組社会保険支部政策室長は「長期療養病床を除いて病気の治療に利用される病床数は2007年基準で人口1千人当り7.1病床でOECD平均の3.8病床に比べて2倍に近い」として「我が国より人口老齢化が更に深刻な国々より病床数が多いということは不必要な入院がそれだけ多いという意」と話した。

 また、我が国の場合、国民ひとりが1年間に医者に外来診療を受けた回数が11.8回でOECD平均の6.8回より大幅に高いと調査された。 オ・ソッキュン保健医療団体連合政策室長は「病床数の増加やMRI,CT等の各種高価装備の導入などで診療費が上がり続けているが、政府がこれを削る政策を導入せず、導入してもまともに施行できなくて効果を出しえなかった結果」と指摘した。

キム・ヤンジュン医療専門記者 himtrain@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/health/524043.html 訳J.S