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[福島 終わらない災難] "原発安全神話 傍観していたことを反省

登録:2012-03-12 07:38

原文入力:2012/03/12 00:00(1173字)

←脱原発デモの主役 雨宮

統制不能な原発との共存は不可能"

去る3日午後、約束場所である日本、東京の高円寺駅前で会った彼女の姿はやや意外だった。 日本の著名な作家であり活動家である雨宮処凛(37)は普段ふわりとしたワンピースと広つばの帽子からなるいわゆる‘ロリータ ファッション’で有名だが、この日は端正なスーツ姿だった。「今日はおとなしいファッションですね」と言うと「デモや行事の時は着る」と言って笑った。 高円寺でリサイクル店を営む松本哉(37)とともに大衆的に広く知られた雨宮は3・11以後、脱原子力発電所デモの新風を起こした主役に挙げられる。

 彼女は「昨年4月10日の高円寺デモ以後、今までに17回デモに参加した」と話した。 昨年9月には原発労働者、原発専門家、社会・歴史学者にインタビューして一般人にわかりやすく原発問題を伝えた<14才からの原発問題>(河出書房新社)を出版した。 しかし日本の多くの人々のように雨宮もやはり3・11以前には原発問題には特別な関心がなかった。

 「2010年11月、上関原発建設中止を求めるジャーナリスト・言論文化人の会に名前を上げたのが全てであった。 原発問題に対して今まで何もできないことによって‘原発安全神話’形成を傍観したという反省から反原発デモに積極的に参加するようになった。」

 雨宮は‘その日以後’去る1年間、日本社会に対して「食べる物に敏感に気を遣う人とそうではない人に分かれ、福島では補償金を巡り葛藤が生まれるなど人間関係まで分断させるのが原発の恐ろしさ」と話した。

 彼女は原発体制に対して「1960~1970年代、自民党と金が絡まり混じったとても汚い過去の政治の集大成ではないか」と批判した。 日本政府の原発再稼働問題に対しては「日本政府は電力不足を理由に再稼働の動きを見せているが、現在54基中の2基だけが運営していても大きな問題がないではないか」と反問し、統制不能な原発との共存は不可能だと言い切った。

 雨宮は20代の始めの2年間、右翼活動をして一時‘ミニスカート右翼’と呼ばれもした。しかし平和憲法を読んだことを契機に思想転向し2006年以後、新自由主義支配体制の下で苦しむ非正規職や失業者、貧困生活者などを指し示すプレカリアート(不安定なプロレタリアを意味する造語)問題を深く掘り下げて、社会的弱者に対する関心を促す30冊余りの著書(共著を含む)を出した。

東京/文・写真 キム・ドヒョン先任記者 aip209@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/523011.html 訳J.S