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また落下傘…政権末期まで‘回転ドア人事’

登録:2012-02-21 07:43

原文入力:2012/02/20 19:12(1684字)

ソウル芸術の殿堂理事長ユ・インチョン…文化界反発
ヤン・フィブ言論特別補佐官出身、ケーブル協会長に挙論
来月スタートする農協金融持株にも‘落下傘’の兆し

 李明博政府が任期1年を残して‘天下り人事’論難に再び火が付いた。文化界と金融界などに‘あの時のあの人’が再び登場し、回転ドア人事が繰り返されている。

 文化体育観光部は20日、任期3年のソウル芸術の殿堂理事長にユ・インチョン(61)前文化部長官を任命した。 俳優出身であるユ新任理事長は、2008年初めから3年間、現政権初代文化部長官を務め、退任後には李明博大統領の文化特別補佐官を務めた。 彼は文化部長官時期‘機関長総入れ替え’事件、‘誹謗発言’波紋などでしばしば人々の口の端に上がったが、現政権の最長寿長官を務めた。

 文化部は「長い現場経験」を抜てき理由として明らかにしたが、文化芸術界は荒々しく反発した。 ムン・テギュン前国立オペラ合唱団員は「ユ氏は文化部長官を務めた時‘思想論争’を前面に出して盧武鉉政府時期に任命された文化・芸術団体首長を追い出し、国立劇団民営化、国立オペラ団合唱団解体など文化芸術界を二分させ破壊した人物」とし「政権晩年に席を用意してあげること以外には何の意味もない」と批判した。コン・ジヨン作家もツイッターに「長官就任後‘任期が残っていても政権が変われば退かなければならない’と言って追い出したでしょう」として「(任期は3年だが)実際には1年」と皮肉った。

 農協中央会には官僚出身の落下傘論難が熱い。中央会は来月2日、事業構造改革により新たにスタートするNH農協金融持株の席を巡り、去る16~18日に人事推薦委を開いたが、論議の末に代表候補決定を来月に先送りした。中央会側は4人の経営陣候補だけを推薦して理事会に上げた。 ホ・グォン農協中央会労組委員長は「民間人不法査察事件当時、国務総理室長を務めたクォン・テシン国家競争力委員会副委員長とまた別の重量級政府人士が金融持株代表として議論されている」として「天下り人事を座視しない」と語った。

 民間団体であるケーブルTV放送協会協会長(任期3年)にもイ大統領放送特別補佐団長出身を‘落下傘’として投下しようとしているという疑惑が提起されている。 協会は21日 SO(ケーブル放送事業者)代表12人で構成されたSO協議会理事会を開き、キル・ジョンソプ現会長の後任を推薦し、28日の総会で追認する予定だ。 業界関係者たちの話を総合すれば、次期協会長にはケーブル業界出身のオ・グァンソンC&M副会長、チョ・ジェグ前中華TV代表などが議論されてきたが、先週からヤン・フィブ前韓国放送広告公社(コバコ)社長が有力者として浮上している。 韓国放送(KBS)出身のヤン前社長は2007年に李明博大統領候補キャンプで放送特別補佐団長と大統領当選者スポークスマン室諮問委員を務めた。

 あるケーブル業界関係者は「言論特別補佐官出身を推す電話が放送通信委員会側から来ている」として「業界自律で選ぶ席だが、放送通信委員会側から意見が出れば選出に影響を受けざるをえない」と話した。

 度重なる落下傘論難に大統領府側は沈黙を守った。 最近李大統領は直接ハン・ドクス前駐米大使を貿易協会会長として送り込んだ。大統領府核心関係者は「ユ・インチョン前長官の件は文化部から説明を聞かなければならない事案」とだけ話した。また別の関係者は「長官までした人がそんなことをするとは。本当に情けない」として、ユ前長官の身の振り方を批判した。 彼はヤン・フィブ前社長とクォン・テシン前室長のケースについては「まだ確定していない」とだけ話した。

チョン・サンヨン、キム・ヒョンデ、クォン・クィスン記者 chung@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/519924.html 訳J.S