原文入力:2012/02/15 10:09(1864字)
0.1%財閥の国 ③99.9%国民はカモなのか
後進を知らない自動車価格…‘寡占横暴’ブレーキがない
スマートフォンなど‘テスト ベッド’活用… "消費者はマルタの境遇"
公取委は処罰する気もなく…‘専属告発権’廃止の声
価格上昇はすべての業者とモデルに普遍的な現象ではない。 本田コリアは昨年末、新型CR-Vの価格を以前のモデルより最高120万ウォン安く策定したし、韓国トヨタも最近、新型カムリの価格を100万ウォン程下げた。 クライスラーは最近米国市場で価格を上げずに新型ダッジ モデルを出した。 外国では新モデルだからといって必ずしも価格は上がらない。
キム・ピルス大林(テリム)大教授(自動車学科)は「現代・起亜車は国内市場で稼いだ金を国外市場でマーケティング費用として使っている」として「各種オプションをパッケージで売る図太い商売ができる力は現代・起亜車の強い市場支配力に由来する」と指摘した。
寡占の弊害は単純な価額上昇だけにとどまらない。 寡占形態で市場を支配する財閥企業らは国内市場を‘テスト ベッド’として活用する。 不完全な製品を市場に出して国内消費者に購入させた後、完結した製品を世界市場に出す形だ。
2010年6月末、三星(サムスン)電子はスマートフォン ギャラクシーSを出した。 アップル iPhoneの人気集めで危機に陥った三星電子が初めて出したグーグル アンドロイドOSに基づくスマートフォンだった。 だが、発売直後に電源が切れるなど数多くの誤作動が発生した。 三星電子は発売後一ヶ月間だけで誤作動解消目的で4ヶのファームウェアを出した。 1990年代後半 「品質は絶対譲歩できない」として15万台の発売前不良携帯電話を燃やした三星電子の品質第一主義がギャラクシーSには適用されなかったわけだ。
ある携帯電話業者関係者は「危機に陥った三星電子がアップルを見下すほどのスマートフォン強者になるまでの去る2年間、国内消費者の犠牲が大きかった」として「三星電子は国内市場で指摘された問題点を直しながら、より商品性の高い製品を作ることができた」と話した。キム・ピルス教授も「現代・起亜車は国内発売後に現れた問題点を補完して海外市場に輸出している」として「国内消費者がマルタにされている」と指摘した。
財閥企業らの寡占は現行法を無力化させる八百長にまでつながる。2~3の業者が市場を寡占しているために、こっそりと口裏を合わせた後に価格を思うがままにしやすいためだ。
少数の財閥を中心に寡占を形成している精油産業は、公取委が賦課した最大課徴金1,2位を常に独占しているほど八百長談合の常連産業だ。 精油企業らは昨年5月ガソリンスタンド原籍管理(加盟ガソリンスタンド管理方式)八百長談合で4800億ウォンを、2009年12月には液化石油ガス(LPG)販売価格八百長で6700億ウォンの課徴金処分を受けた。 これらの八百長は少ないもので5年、長ければ10年間続いていた。 その期間、消費者はわけも分からないまま高値で油を買わなければならなかった。
‘経済検察’の刃は鈍ったままだ。 財閥の寡占と経済力集中を牽制する全権を持っている公正取引委員会は重要な調査を1~2年ずつ引き延ばし実際に制裁する時は軽い処罰に終わらせるケースが多い。 最も代表的な寡占産業である自動車分野で現代・起亜自動車の市場一人占めを防ぐために出した事例は見つけることも難しい。 公取委が財閥を牽制する意志に対する疑いが出てくる背景だ。
そのために一部では公取委の専属告発権を廃止しなければならないという声まで出ている。 専属告発権は価格談合や不当下請け取引などに対する告発権限を公取委だけに与えている制度を意味する。 公取委が告発しなければ検察も捜査に乗り出せない。カン・ジョンミン経済改革連帯研究員は「公取委自らが大型事件に対する専属告発権を行使せずにいる」と話した。 専属告発権制がかえって財閥企業の寡占体制を保護する装置に転落してしまったという指摘だ。
キム・ギョンナク記者 sp96@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/519045.html 訳J.S