原文入力:2012/02/03 19:31(1626字)
日本へ渡り駐日米軍・自衛隊と初の連合訓練
‘戦略的柔軟性’一層 強化
韓国前方-日本後方 陣形
米、中国包囲の下絵 明らかに
駐韓米軍が史上初めて駐日米軍と日本自衛隊との連合訓練に参加している。 駐韓米軍を韓半島外でも活用するための本格的な布石であり、韓・米・日3国軍事協力強化を念頭に置いた措置であり論難が予想される。
駐日米軍と日本陸上自衛隊は先月24日から今月5日まで山桜連合訓練を進行中だ。 山桜訓練は米国、太平洋陸軍と駐日米陸軍、日本陸上自衛隊が共に行う例年訓練だが、今年初めて韓国に駐留中の米8軍兵力が参加した。 <朝日新聞>は3日韓国に駐留する米8軍所属150人が先月24日から6日まで日本、兵庫県、伊丹市の陸上自衛隊駐屯地などで連合訓練を行っていると報道した。 これに先立ち米8軍は先月20日に配布した報道資料で、今回の訓練での自分たちの役割と関連して「訓練に参加する米軍部隊の上級司令部の役割を遂行することになる」と説明した。
駐韓米軍が駐日米軍、自衛隊と共に行う今回の訓練が注目される理由は、駐韓米軍を有事の際にアジア太平洋地域の他の地域紛争に投じられるようにする、いわゆる‘戦略的柔軟性’強化と関連するためだ。 米国はこの間、駐韓米軍の性格を単純駐屯軍から全天候機動軍に再編するために韓国内基地を統廃合し平沢(ピョンテク)に集める作業を推進してきた。 昨年3月には米2師団兵力500人を抽出しフィリピン‘パリカタン’訓練に参加させた。
米国のこのような一連の措置は事実上 中国を念頭に置いた動きだ。 米国は昨年末オーストラリア北部ダーウィン基地に海兵隊2500人を駐留させ、シンガポールに最新鋭戦艦を配置する計画を発表した経緯がある。 1975年終戦後初めてベトナム カムラン湾に艦艇を送りベトナムとの協力も強化し、最近では20余年ぶりにフィリピンでの米軍戦力増強のための議論をフィリピン当局と進行中だ。米国の中国包囲戦略の大きい絵として見れば、中国南部海岸方面はフィリピンが前方、オーストラリアが後方を受け持ち、中国東部海岸方面は韓国が前方、日本が後方の役割を受け持つことになる姿だ。
最近米国の国防費大幅削減方針も駐韓米軍の‘戦略的柔軟性’が現実化されることを予告している。 米国が2010年に発表した‘4ヶ年国防検討報告書’(QDR)等を見れば、米軍の役割について韓-米同盟の抑止力と防衛だけでなく地域および世界防衛協力に寄与すると明示している。
結局、今回の訓練は駐韓米軍の性格が実際に変わりつつあることを象徴的に示している。 さらに米軍戦略上、中国北京と最も近くに位置した平沢(ピョンテク)基地の重要性もより一層際立たざるを得ない。
今回の山桜連合訓練が注目をあびる別の理由は、訓練の一つの軸が日本自衛隊だという点だ。国民情緒の問題もあるが、長期的軍事戦略次元で日本との軍事的連係強化には危険な側面があるためだ。 だが、米国としては日本の願いをひたすら無視してもいられない状態だ。 2日、日本政府が連合訓練の様子をマスコミに公開したのも軽く見てはならないわけだ。 これに先立ち先月30~31日に韓-米-日国防部次官補級当局者が集まり会談を持ったことについても日本マスコミは多くの関心を示したが、韓国国防部は熱心にその意味を縮小した。
韓国としては米国と中国の間での均衡以外にも、軍事的側面で日本との適切な関係維持というまた別の重荷を背負うことになったわけだ。
イ・スニョク記者、東京/チョン・ナムグ特派員 hyuk@hani.co.kr
原文: 訳J.S