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財閥 国内産小麦 買い入れ約束破る…農家破産の危機

登録:2012-01-31 08:01
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/516694.html

原文入力:2012/01/30 20:42(1364字)
キム・ヒョンデ記者

CJ第一製糖・東亜ワン等
数万t 買い入れ約束しておきながら
収支が合わないとして事業縮小
栽培面積増やした農家たち
小麦在庫は積もりため息ばかり
積極奨励した政府は‘傍観’

 財閥企業の大規模買い入れ約束を信じて国内産小麦の生産を増やした全国の農民が破産の危機に陥った。 CJ第一製糖と東亜ワンなどで販売が低調だという理由で当初発表とは異なり買い入れ物量を大幅に減らしたためだ。 国産麦の自給率を2015年までに10%に引き上げるという農林水産食品部は傍観している。

 CJ第一製糖と東亜ワン、SPCグループなど小麦粉生産大企業は2009年に地方自治体および生産者団体らと相次ぎ了解覚書(MOU)を結び、国産麦事業を新しい成長動力とするなどの華麗な青写真を発表した。 国産麦市場が3年連続で年間30~50%の爆発的な成長を継続し、競争的に国産麦の確保に参入したのだ。

 当時CJ第一製糖は2010年の年間2万tに続き2014年には6万tまで買い入れ量を増やすという方針を明らかにした。 東亜ワンとSPCグループもまた、それぞれ2010年に1万5000tを買入れるという目標を提示した。 2009年の生産量が1万8782tに過ぎなかった時に3社の大企業だけで5万tの買い入れを約束したのだ。 農民が先を争い小麦の種まきに乗り出し、栽培面積は2009年の5067haから昨年は1万7837haに大幅に増加し、栽培農家も8000余世帯に達した。

 しかしCJ第一製糖は2011年に2万tの買い入れ契約を結んでおきながら実際には1万tだけ持っていき、最近締結した2012年契約では買い入れ物量を3000余tに縮小した。 2010年に1万5000tを買い入れ継続的に物量を伸ばすと言った東亜ワンも2011年に2000t、今年は1000t台を買入れて事実上、国産麦事業から撤収する姿を見せている。

 全北(チョンブク)、金堤(キムジェ)の国産小麦営農組合イ・ジェビョン会長は30日「大企業が国産麦をみな買い取り政府が小麦自給率を引き上げるという言葉を信じて2009年に300~400haだった栽培面積を900haまで増やした」 として「昨年の生産量5200tの内1000tは未だに倉庫にあり、買入代金を受け取れていない農家も多い」 と悔しさを爆発させた。

 CJ第一製糖関係者は「国産麦は高いためによく売れず、現実的には買い入れを減らさざるを得ない状況」とし「政府の積極的な国産麦政策を信じて漠然とついて行った私たちにも誤りがある」と話した。

 国産麦の需給混乱がおきたことについて政府の責任も少なくない。 1%台を下回る国産小麦自給率を2017年までに10%台(年20万t生産)に引き上げると公表し、昨年には目標達成時点を2015年に操り上げ大企業と生産農家に誤った幻想を植え付けたという批判を受けている。

キム・ヒョンデ先任記者 koala5@hani.co.kr

原文: 訳J.S