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ダボス フォーラム 憂鬱な閉幕

登録:2012-01-30 08:15
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/516580.html

原文入力:2012/01/29 22:22(1323字)
イ・ボニョン記者

世界経済 悲観的展望 確認
ユーロゾーン危機など解決法 見いだせず

 世界政治・経済界の名望家が参加し、スイス、ダボスで開かれた世界経済フォーラム(ダボスフォーラム)がいつにもまして憂鬱な雰囲気の中で29日幕を下ろした。ユーロゾーン危機、青年失業、開発格差、イラン核など山積した問題に対して先鋭な答を出せなかったためだ。

 米国<ウォールストリート ジャーナル>はこの日、5日間の日程で開かれた第42回ダボスフォーラムを整理する記事で 「ヨーロッパの経済危機が会議場の雰囲気を支配しながら、各産業の首長らと金融界の大物、一流学者たちが無気力症と戦わなければならなかった」と指摘した。 参加者2500人余りは通常であれば地球村の種々の懸案に対して解決法を提示しながら自身満々な態度を示すはずだったが今年のフォーラムは違ったという話だ。

 資本主義の危機を主な主題として扱った今回のフォーラムは解決法を出すよりは悲観論を表現することで終わらざるを得なかった。 ヌリエル・ルビニー米国ニューヨーク大教授は28日、討論で「世界経済危機が今後10年続くこともありうる」として、以前よりさらに暗鬱な展望まで出した。彼は経済に内在する問題の他にも核開発を巡るイランと米国・イスラエルの対立が追加的な脅威を世界経済に加えていると診断した。

 今回のフォーラムはヨーロッパの最大経済大国であるドイツのアンゲラ・メルケル総理が開幕演説者として立ち、ユーロゾーン危機の解決法が提示されるのではないかという期待も受けていた。 しかしメルケル総理をはじめとするユーロゾーン指導者は抽象的希望を表現しただけで具体的解決法を出すことはできなかった。 金融規制問題でユーロゾーンと対立する英国のデビッド キャメロン総理はフォーラム演説でユーロは根本的に不安な貨幣だとし、ユーロゾーンに悪い話だけを降り注いだ。 フォーラムが進行中だった去る27日にはS&Pに続き国際信用評価社のフィッチがイタリアとスペインなど5ヶ国の信用等級を1~2段階ずつ引き下げた。‘持てる者たちの祭り’という非難を受けているダボスフォーラムだが、今年はあれこれ惨めな後ろ姿を晒さなければならなかった。

 それでもマイクロソフト(MS)創業者ビル・ゲイツが第3世界の病気を退治するために7億5000万ドル(8430億ウォン)を拠出すると発表したことが今回のフォーラムの体面を多少なりとも生かすことになった。 ヨーロッパ国家が青年失業問題を共同で解決しなければならないという声が出てきたことも生産的な面だった。 英国<ガーディアン>はヨーロッパ首脳たちが30日ベルギー、ブリュッセルで会い、青年失業の解消のために220億ユーロ(約32兆4036億ウォン)を費やす方案を議論すると報道した。

イ・ポニョン記者 ebon@hani.co.kr

原文: 訳J.S