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‘ジョブズなきアップル’ 2012年にも魔法は続くか

登録:2012-01-03 12:20
https://www.hani.co.kr/arti/economy/it/513047.html

原文入力:2012/01/02 20:41(2430字)
ク・ボングォン記者

米雑誌‘コンピュータワールド’が分析したアップル今年の展望
iPad3・iPhone5 製品統合型通信チップの有無に注目
グーグル依存度は低下し
特許戦争は止まない模様
"アップル下り坂元年になるだろう"

 情報技術(IT)分野で2011年はアップルの年だった。 iPad2とiPhone4Sを発売して旋風的人気をおさめながら高い実績と共に世界最高の価値を持った技術企業の地位に上がった。 アップルを創業したスティーブ・ジョブズが昨年8月病状が悪化してアップル最高経営者から退き、二ヶ月後についに亡くなると全世界のマスコミは追悼辞を送り出した。ジョブズの死後に発刊された伝記<スティーブ・ジョブズ>は出版と同時にベストセラーに上がった。 ジョブズが「アップルのアイデアを盗んだ製品」としてアンドロイド陣営を相手に始めた特許戦争は三星(サムスン)電子とモトローラなどを相手に10余ヶ国で激しく進行している。

 アップルの魔術を起こしてきたジョブズに代って指揮棒を継承したティム クックの下でもアップルは魔法を続けることができるだろうか? 米国の情報技術専門紙<コンピュータワールド>最近号はアップル専門家である技術コンサルタント ライオン パスを通じて‘2012年のアップル’を予測した。 その展望を紹介する。

■新iPhoneにはLTEとA6チップ?
アップルが今年iPadとiPhoneの新しいモデルを出すことはほとんど確実だ。 アップルが二つの製品に4世代移動通信技術であるLTEを採択するつもりであることも疑いの余地がない。 これに対し‘iPad3’と‘iPhonee5’になる可能性が大きいこれら製品にアップルが通信チップをどのように構成するかが関心を集めている。 現在韓国国内で発売されているサムスン電子とLG電子のLTEスマートフォンは一つの端末内で3・4世代通信が両方可能なチップを搭載し、移動通信会社の選択によりどんなネットでも通信が可能だ。 アップルは米国でiPhone4を出す時、GSM用とは別にCDMA用モデルを発売した。 0.1㎜厚さを減らすためにあらゆる手段を動員するアップルがその間のデザイン的追求を捨て統合型通信チップを選択するかが注目される理由だ。

 これらの製品に4コアの次世代プロセッサ A6プロセッサ搭載はほとんど確定的だ。 だが、iPadがiPhoneのように高解像度のレティナディスプレイを採択するかは未知数だ。 また、最新スマートフォンで近距離通信チップ(NFC)搭載は大勢だが、iTunesなどアップル固有の決済システムを構築したアップルがこれを受け入れるかもまだ分からない。 パスはアップルがアイパッドの画面の大きさを変更した新しいモデルを出す可能性は低いとしながら、代わりにiPhoneのように価格を多角化する選択をするだろうとと展望した。

Siri開放と脱グーグル
アップルは今年iPhone・iPad用OSをiOS6にアップグレードすることが確実だ。 一般的な性能改善とは別に、アップルがリリースした音声認識を通した個人秘書ツールである‘Siri’の使用性を拡大してグーグルに対する検索依存度を低くするものと見られる。 Siriは現在iPhone4Sだけに適用されているが、iPadとiPhod touchはもちろん、今後開発されるアップル テレビなどでも使用可能になることが明らかだ。 このためにアップルはIOS6で開発者用としてSiri開発ツール(API)を開放して、Siriを活用した多様なアプリケーションが出てくるようにするだろう。 また、アップルが自主的に構築したWi-Fi住所データベースでグーグル地図に代わりSiriで検索エンジンとして使ったwolfram αなどを活用する方法などで地図と検索でグーグルに対する依存度を減らしていくものと予想される。 IOS6ではアップルがアンドロイドフォンでよく使われているウィジェット機能を採択したり積極的に受け入れることが展望される。 すでにIOS5でアップルは‘お知らせセンター’を通じて各種メッセージと天気、株価などウィジェット機能のサービスを受け入れ政策旋回を予告した経緯がある。

■特許戦争、企業向け市場
パスはアップルの特許戦争が続くだろうと見た。この間アップルが行った特許戦争は金銭を狙ったものではなかったためという点からだ。 アップルはこの間、特許使用許可を通した収益拡大や紛争終息にほとんど興味を示さなかった。ジョブズが生前に‘アンドロイドは盗んだもの’とし「銀行にあるアップルのすべての預金を動員しても叩き壊す」とアンドロイドに対して青筋をたてたこともアップルとしては負担だ。ジョブズが作った雰囲気を続けなければならないアップルがジョブズの怒りが込められた遺言をけり飛ばしにくいためだ。 アップルはこの間、企業向け製品に大きな関心を持たなかったが、それもまた変わる展望だ。 ブラックベリーを主に使っていた企業らが職員の要求に押されて各自が使っていた機器を業務用としても使わせていて、iPadを通じて業務用使用の拡大を確認しているためだ。

 国外の情報技術メディア編集長らはアップルの多様な試みにもかかわらず、アップルは市場で既存の地位が弱まるものと展望した。 ブライアン カールソン CIO.com編集長は「2012年はアップルがコンピュータ市場で浮上する帝王の地位を失い下り坂に向かう初年度になるだろう」と話した。

ク・ポングォン記者 starry9@hani.co.kr

原文: 訳J.S