原文入力:2012/01/02 13:53(2781字)
恵化(ヘファ)警察署 ‘先着順集会申告・列離脱不可’ 基準のためにその場で用便解決
"警察が十分に調整できるのに非人間的状況を誘発…責任回避"
←恵化(ヘファ)警察署が ‘先着順集会申告’ を基準として定め、列から離脱できないようにしたために席を離れられず、その場で大小便を解決しなければならない。 パク・スジン記者
"あれは何ですか?" "ア、あれは…"
去る27日午後1時、ソウル、恵化警察署前。 テント5棟で作られた‘臨時宿泊業所’が列をなしている。 テントの前面には黒いパッディングジャンパーを着た二人がコンビニ パラソルの下で武侠小説を読んでいる。 彼らは才能教育会社側が雇用した外注ガードマンだ。 テントの後方には機動隊のバス一台がとまっている。
機動隊バスの周辺には黒いビニール袋と液体が入ったペットボトル二つが置かれている。 問題の黒いビニール袋は何かと尋ねる記者にファン・チャンフン(38)氏は返事をためらった。ファン氏は1998年に才能教育の学習誌教師の仕事を始めた後、3年後の2001年のストライキの後に解雇された。 以後10年間にわたり復職闘争を行っている。 躊躇の末に出てきたファン氏の返事はこうだった。「集会申告をするために並んでいます。 すでに48時間を越えました。 ところが列を離脱することはできず集会申告順序がくるまでテントを張ってここで眠り、大・小便もここで済ませています。 あのビニール袋は大便の後に縛っておきました。「 黒いビニール袋は大便ビニールで、液体が入ったペットボトルは小便ボトルということだ。
集会申告をするために二日を超えて野宿をしているという話であった。 憲法が保障する集会を申告するのに、なぜ路上で眠らなければならないのか。
才能教育解雇教師12人が '原職復職’ 等を主張して行っている路上座り込みは1月28日には1500日をむかえる。 28日が土曜日なので彼らは金曜日の27日に‘1500日集会’を行うことにした。 集会およびデモに関する法律によれば集会申告書は集会の日から720時間前から48時間前までに所轄警察署に提出すれば良い。 すなわち、集会を開く二日前から30日前まで集会申告ができる。 才能教育労組員が1500日集会を行うことにした1月27日集会の申告は12月28日正午から行うことができる。
しかしファン・チャンフン氏らは28日より3日前のクリスマスの深夜12時に恵化警察署前へ行った。 才能教育会社側が外注ガードマンを雇用して1ヶ月後の集会を毎日あらかじめ申告しているためだ。 予想通り警察署前には会社側が雇用した外注ガードマン4人が待機していた。
ファン氏ら才能教育解雇教師3人が到着した25日深夜12時、待機していた外注ガードマン1人が集会を申告して家へ帰った。 残った外注ガードマンも26日深夜12時に1月25日集会を、27日深夜12時に1月26日集会をそれぞれ申告して戻った。 ひとりが一回の集会だけを申告できるためだ。
才能教育教師たちの集会申告の順番は29日深夜12時に回ってきた。 去る2010年12月に解雇されたカン・ギョンシク(48)氏は25日正午から29日深夜12時まで96時間にわたり野宿した後に1月28日の集会を申告して家へ帰ることができた。 カン氏は「4日間、顔も洗えずみすぼらしいことこの上ない」と苦々しそうに話した。
このような野宿待機は避けられないことだろうか。 現行集示法の下では集会または、デモの時間と場所が重複する2ヶ以上の申告がある場合、後から受け付けられた集会または、デモに対して禁止通告ができる(8条2項)。 この基準により恵化警察署は集会場所が重複する才能教育労使両当事者に ‘先着順で申告を受ける’ と話した。 これに伴い、無条件に待機しなければならない状況が発生した。
その過程で外注ガードマンと解雇教師両者間に争いが起きると警察は‘列から離脱すれば資格がない’という基準を提示した。 これに伴い、集会申告のために待機する間、テントで囲まれた半径内から離れられない状況になった。 このようにして大便ビニールが生まれることになったのだ。 ファン・チャンフン氏は「外注ガードマンは患者用椅子式便器をテント内に置いて使っていると理解している」と話した。
恵化警察署関係者は「私たちとしては両方とも請願人なので、どちら側が集会申告をしても関係ない」として「労使両者が対話を通じて順番を定めれば良いはずなのに全く対話ができず(大・小便をその場で解決するなどの)問題が発生している」と話した。
しかし恵化警察署の説明は納得できない部分がある。 南大門(ナムデムン)警察署の場合、午前9時から集会申告を受けているが、恵化警察署は午前0時から集会申告を受け付け、夜通し待機をさせるなど集会申告を難しくさせている側面があるためだ。 南大門警察署は同じ場所に二団体以上が競合する場合「場所を半径50mずつ分けるとか、日程を調整するなり合意して来なさい。 そうでなければ両者とも申告を受け付けない」として、互いに調整して集会申告をしている。 才能教育労組員も南大門署所管である市庁前広場集会を申告する時は恵化警察署で体験するような困難は体験しない。
オ・チャンイク人権連帯事務局長は「集会許可受けるのではなく申告するようにするのは憲法が定めた‘集会の自由’を最大限保障するため」としながら「ところが集会をするために真冬の厳寒に野宿して待機しなければならない状況は非正常的」と指摘した。 オ事務局長はまた「警察が十分に調整できるにも関わらず深夜12時を期して集会申告を受け付け ‘先着順’ という基準を定め非人間的状況を誘発するのは反人権的な責任回避」と警察の無責任を批判した。
才能教育会社側は外注ガードマンを雇用して集会申告をする理由について「才能教育労働組合は不法任意団体であり、2007年12月以後にテントを張り不法座り込みをしながら常に会社ロビーを占拠して役職員の出退勤を妨害し近隣地域住民たちからクレームを受けた」として「そのために地域住民が提起してきた問題を解決して企業イメージを回復するために集会申告を通じて ‘顧客満足キャンペーン’ を実施している」と話した。
パク・スジン記者 jin21@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/512937.html 訳J.S