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いじめを防いで‘無能教師’の烙印…先生侮辱を受ける

登録:2012-01-02 11:28
https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/512886.html

原文入力:2012/01/01 21:57(1707字)

暴言に苦しめられた50代教師
いじめを注意された中学生が
"お前、夜道には気を付けろ" 暴言
教員評価の時‘落第点’まで
胸ぐらをつかまれた女性教師
学校暴力を叱って辱め
学生10日ぶりに再登校、教師は休職・精神科治療

代案は無いのか
加害学生たちの嘘にも父母たちは子供の味方ばかり
‘学校暴力=犯罪’認識が必要

"叩いてしまいたいと思うときもあるが、年上なのでこらえる。"

 京畿(キョンギ)地域のある中学校で勤める50代半ばの男性教師K氏は昨年担任を引き受けたクラスのある学生からの暴言に苦しんだ。 その学生はK教師を‘先生’とは呼ばなかった。 「お前、夜道には気を付けろ。 両親も刺して殺すというのにお前を刺し殺せない理由がどこにある?」という言葉もはばからなかった。 K教師が給食指導のために学級の教卓で給食を食べていると、前に出てきて教卓を足で蹴飛ばし「はやく食え」と催促もした。 皮膚が浅黒い同じクラスの女生徒を「父親は黒人、母親は売春婦」と言っていじめていたその学生をK教師が強く叱った後のことだった。 学生たちの目の高さに合う生活指導方式を模索するために61時間の‘人権教育職務研修’をはじめとして‘教職専門性のためのリーダーシップ力量強化職務研修’等、138時間の教師研修を履修したが、悪化した関係を改善するには力不足だった。

 このような侮辱よりK教師を一層疲れさせたのは年末に通知された2011年教員評価結果であった。 学生満足度調査で5点満点で1.78点を受取り‘長期能力向上研修’対象者に指定された。 ‘無能教師’という烙印が捺されたのだ。 20人余りの学生の中で3人が参加して出た結果だ。 彼は「あらまし推察になる」として 「いじめにあった学生を保護するために努力した結果が‘無能教師’という烙印とは凄惨な気持ちだ」と話した。

 学校暴力問題に積極的に立ち向かう教師たちが学生たちから辱めにあう事態がしばしば発生している。 教師たちが父兄に子供の指導を要請しても、子供の肩を持って教師を非難するのが常だ。

 ソウル S中教師N氏はいじめ事件を調査して加害学生6人が相談教師に‘N教師が陳述を聞くために殴った’と嘘をつき苦境に立たされた。 これら6人はそれぞれの役割を分担して被害学生1人を持続的にいじめた。 N教師は「学生たちが仲間はずれにさせるときには知能的に教師を苦境に陥れる」と話した。

 学校暴力に介入しようとする女性教師は男子学生から暴力の被害者になったりもする。 京畿○中の女性教師D氏は数ヶ月前に学校暴力を犯したある学生を叱って、その学生に喉首を掴まれた。 学校は10日間の登校停止処分を下したが10日後に学生が学校に戻るとD氏は結局休職をして精神科の治療を受けた。 この学校関係者は「この学生は学校に復帰しても該当教師の後から悪口を言った」として「学校ができることは指導教師を変えるなどの取り繕いだけ」と話した。

イ・ポムヒ京畿興徳(フンドク)高校長は「学生たちが問題を起こさない‘良い学校’に行って安らかに教えたいと思うだろうし、このような侮辱を甘受する教師がどこにいるか」として「教師たちがますます‘大変な学校’を忌避することになるとし、教師の資質を云々するのではなく根本的な対策を出さなければならない」と話した。

 去る2004年学校暴力予防法制定運動をリードしたキム・デユ京畿大兼任教授(教育学)は「学校暴力が‘犯罪’ではなく‘学生相互間葛藤’と認識されたせいで、是是非非を分けることになって、教師たちの間にも‘処罰するか、やめるか’という葛藤が生じる」とし「学校暴力は犯罪という認識があってこそ教師も加害学生に対する時に権威ができて保護されうる」と指摘した。 チン・ミョンソン記者 torani@hani.co.kr

原文: 訳J.S