本文に移動

キム・ギョンジュン 140億送金→ダース訴訟取下‘闇取り引き’明らかになるか

登録:2011-12-20 08:04

原文入力:2011/12/19 08:29(1869字)
イ・テヒ記者

オプショナルキャピタルがダース、キム・ギョンジュンを相手取り訴訟
スイス口座 凍結解除・米裁判所 態度変化 納得しがたい
ミステリー 全方向追跡…BBK事件 真実解明されるか関心














  オプショナル キャピタルが(株)ダースとキム・ギョンジュン前BBK投資相談代表一家、そしてその弁護士までを相手にした民事訴訟を起こした理由は(株)ダースの実所有主をあきらかにすることに目的があると見られる。2010年中盤から去る11月までに起きた一連の理解しがたい事を明らかにする核心の鍵がダースの実所有問題だと見ているわけだ。

■スイス キム・ギョンジュン口座 凍結解除は誰の力?

事の起こりはスイスであった。 キム・ギョンジュン氏はオプショナルキャピタル(過去のオプショナルベンチャース)の法人の金380億ウォンを横領して2001年12月米国へ逃避する。キム氏が運営していたBBKに190億ウォンを投資したダースは140億ウォンを返還され得ない状況だった。 キム・ギョンジュン氏はその内180億ウォン(推定)を自身のスイス秘密口座に置いた。キム氏のスイス口座の存在は2003年キム・ギョンジュン氏が米国連邦検察に逮捕された当時明らかになった。米連邦政府とスイス政府はその金を不法資金として誰も引き出せないように凍結した。


  ダースは2006年頃からスイス現地でキム氏の秘密口座を探す作業を続け、キム・ギョンジュン氏とスイス現地でも民事訴訟を行ったことが分かった。ダースはスイスでも勝訴できなかったという。ところが2010年中盤にこの凍結が解除される。米連邦政府とスイス政府の介入がなければ不可能なことだった。 韓国の一介の個人会社(ダース)または、刑務所に収監された犯罪者(キム・ギョンジュン),弁護士の権利を失った前職弁護士(エリカ・キム)の能力範囲外というのが常識的な推論だ。


  ところがキム氏とダースは凍結が解除された事実を知り、キム氏は去る2月1日にその内の140億ウォンをダース側に送金した。するとダースは去る4月、すべての訴訟を取り下げると米連邦裁判所に申請した。


  スイス口座の凍結解除ミステリーは米連邦裁判所でも驚きだった。ダースとキム・ギョンジュン氏の裁判を引き受けたオードリー コリンズ判事はダースの訴訟取下要請でこうしたことが起きた事実を知ることになった。担当のオードリー コリンズ判事も2008年12月31日 「別途の裁判所命令なしにはスイス口座にある金を(所有主である)キム・ギョンジュン氏も含めて誰も引き出してはならない」という決定を下した経緯がある。自身と米連邦政府の命令にまで背き送金がなされた事実に驚いたコリンズ判事は異例的に米連邦検察に送金がなされた過程を捜査するよう要求した。 米国連邦検察でどのような理由で凍結解除決定を下したのか、いつ下したのかを徹底的に調査しろとの要求であった。 米国連邦検察は5月に検察刑事部を通じて調査に入り、8月中旬にその結果をコリンズ判事に報告した。


■真実糾明は再び米地方法院の役割に

おかしなことは米国連邦裁判所で続いた。コリンズ判事が自身が要求し受け取った検察の捜査結果を非公開にし態度を変えたのだ。コリンズ判事は先月17日ダースが要請した民事訴訟取下まで受け入れた。当時コリンズ判事はダースとキム・ギョンジュン氏が争った140億ウォンを授受したため、訴訟取り下げを受け入れるという趣旨で判決が下ったことが分かった。このような情況のためにその直後に韓国国内では‘ダース訴訟と韓-米自由貿易協定(FTA)のビッグディールがなされた’という見方の疑惑が提起されもした。


  オプショナルがダースとキム・ギョンジュン側弁護士まで全て告訴したのは韓国とスイス、そして米国で起きた事件を全方向的に全て追跡するという意と解説される。米国では原告と被告、参考人に双方の弁護士が事実関係を尋ねるデポジション(陳述)過程がある。広範囲なデポジション過程を通じて絡まった本当の糸の絡み合いを解く糸口を見つけるというのがオプショナル側の意図であるようだ。


イ・テヒ記者 hermes@hani.co.kr


原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/510800.html 訳J.S