原文入力:2011/11/29 20:56(1351字)
リュ・イグン記者
気まずい物価指数体系改編
10年以上前の基準を適用し
田舎から送ってきた米などは除こう
0.4%↓… "高物価は変わらないのに"
政府が5年ぶりに物価指数体系を大幅改編した。これに伴い、今年の消費者物価上昇率(10月基準前年同期比)が4.4%から4.0%に大幅に下がった。価格が大幅に上がった金の指輪を除くなど品目を変えて加重値を調整した結果だ。物価上昇率は低くなったが国民が物価高に苦しんでいる状況で指数だけを下げたものなので後味がすっきりしない。
29日統計庁が発表した新しい消費者物価指数では金の指輪、電子辞書、ビデオカメラ、公衆電話通話料など既存51個品目が外れた。代わりに新しい消費形態を反映してスマートフォン利用料、ペット美容料、インターネット電話料金など43品目が追加された。また、今年物価が大きく上がった農畜水産物とサービス品目の加重値は多少減った反面、工業製品と電気・水道・ガスなどの加重値は高まった。特に主食の米が指数に占める加重値が既存の14.0%から6.2%に大幅に下げたことにより米価が物価に及ぼす影響も大幅に減った。今後、田舎から都会に住む親戚に送る米の場合には消費支出と見ないことにしたというのが加重値下落の大きな要因だった。
消費者物価上昇率が大幅に下がった要因は金の指輪であった。ウ・ギジョン統計庁長は「新しい指数が下落した最も大きな原因は2005年より価格が3倍も急騰した金の指輪を抜いたため」とし「1,2ヶの物品が物価をわい曲させるのは望ましくない」と話した。金の指輪の除外効果は消費者物価指数の0.25%下落として現れた。これは全体指数下落幅(-0.4%)の半分を越える水準だ。
また、品目および加重値調整、算術から幾何平均(例えば国内・輸入産豚肉の価格変動差を指数に反映)に変更などの効果も指数下落を大きくした。
指数改編だけで政府は今年の物価目標値の4.0%を無難に達成するものと見られる。もちろん過去にも新しい指数を適用する度に消費者物価上昇率は0.1~0.3%下落した。
だが、今回は下落幅がとりわけ大きかった。 特に国際基準を新しく適用しながら指数下落幅が大きくなった。政府は1948年に物価指数を初めて発表した時から強硬に席を守ってきた金の指輪を今回は国連の国民所得編成基準(SNA)と目的別消費支出分類基準(COICOP)により除いたと明らかにした。各々1993年と1999年に用意された基準が一歩遅れて物価指数算定に反映されたのだ。
新しい物価指数適用時期を1ヶ月繰り上げて公表したのも論難の的だ。イ・ハンシク教授は「烏飛梨落(偶然に起きたことで人の疑いを買うこと)というか、IT技術などの発達で資料収集・分析期間が短くなったためにそうであって、わざわざ前倒ししたわけではない」と話した。
リュ・イグン記者 ryuyigeun@hani.co.kr
原文: 訳J.S