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英国 バンクシー ファンサイト "韓国ネズミに自由を" "表現の自由は街頭芸術に当然適用"

登録:2011-05-04 08:49

原文入力:2011-05-03午後03:02:27(1575字)
法務長官に手紙と製作したポスター掲載も促す

パク・スジン記者

←パク・ジョンス氏の‘G20の絵’.<ハンギョレ>資料写真

英国のグラフィティ作家バンクシーのファンサイトで‘ネズミの絵’救命運動が広がっている。G20ポスターにネズミの絵を書き込んだ嫌疑(公用物件損傷)で不拘束起訴され懲役10ヶ月を求刑されたパク・ジョンス氏に対する救命運動だ。
 バンクシー ファンサイト(ratseverywhere.com)は去る4月29日‘韓国ネズミに自由を!(Free The Korean Rat!)’というキャンペーンを始めた。バンクシー ファンサイトはロンドン カレッジに通う韓国留学生のEメールを通じて韓国で「ネズミの絵グラフィティを描いた人が刑事裁判を受けている」という事実を知ったと明らかにした。

 バンクシー ファンサイトはこれに対し 「グラフィティは芸術の一つの形態であり、最悪の場合、財産犯罪に該当しうるが、その処罰は単純な過怠金処罰を受けることはあっても懲役10ヶ月刑に処されるものではない」とし「私たちは韓国のイ・クィナム法務部長官に私たちが作った‘韓国ネズミに自由を’というポスターとパク・ジョンス氏救命のための意見書を郵便で送るだろう」と明らかにした。

 バンクシー ファンサイトはまた、サイト訪問者らに「意見に同意するならばイ・クィナム長官に同じ内容のEメールまたは手紙を送ろう」という提案を各自のブログに彼らが直接作った‘韓国ネズミに自由を’というイメージを掲載して欲しいという提案と共にしている。

 彼らがホームページに掲載した嘆願書の内容を見れば以下のとおりだ。

 「この人(パク・ジョンス)に自由を与えなさい! 言論・出版に適用される表現の自由は街頭芸術にも当然適用される。あなたが属している法務部で言うところの‘正義’はすべての人に対する正義を意味する。ところでパク・ジョンス処罰がどうして正義の実現になるのか」

  一方、パク・ジョンス氏は去る4月22日に開かれた第3次公判で 「ネズミはなぜ描いたのでしょう」という弁護人の質問に「有名グラフィティ作家バンクソーの作品からインスピレーションを得て、図案も取ってきた」とし「政府が‘88オリンピック’時のように、外国人に会えば挨拶をしろとか、40兆の国家収益が出るとか、あたかも行事さえ終われば先進国になれるというように広報していたし、私はそれに対しアイディアを出し諷刺的な意味で加筆した」と答えた。

 この日の公判で検事は「バンクシーの権威に寄り添い自身の行為の正当性を得ようとしている」と話し、判事もまた「バンクシーが未だに匿名で活動しているのはそれが犯罪だということを傍証するものではないのですか?」という質問を投じもした。

 これに対しパク氏は「世界最高の警察力とCCTVを保有した英国で、バンクシーがずっと活動できるのは、彼を捕まえられないためではなく、捕まえないからです。バンクソーが匿名を維持しているのは犯罪性のためではなく、グラフィティ作業が持つゲリラ的な性格と合致するためで、また、自分の名前で作品を所有し販売する作家になることを拒否するためです。真の意味の公共性で作品を市民社会に回してあげたいのでしょう。また、むだな有名税で煩わしいことを避けるためでしょう」 と答えた。
パク・スジン記者 jin21@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/476107.html 訳J.S