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‘真実公開’した職員を追い出した真実委

登録:2010-10-11 10:48
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/443178.html

居昌良民虐殺 非公開文書 土台に論文書いたとし…(1399字)
全員射殺命令が含まれた‘軍秘密 公開’問題にし
"大統領・国会に報告された資料" 解雇取消審判 請求

ソン・ジュンヒョン記者

真実和解委は先月9日、秘密文書である特務隊文書ファイル‘居昌事件関連資料’の内容を去る6月、自身の論文に発表したという理由で真実和解委アン・ジョンエ(51)調査官に解任を通知した。

アン調査官が公開した特務隊の‘居昌事件関連資料’は居昌良民虐殺事件が軍の作戦命令として命令・実行されたものだという点を立証できる最初の軍内部文書という意味がある。アン調査官は自身の論文で "当時、国軍11師団討伐軍は‘作戦命令5号付録’を通じ、山清・咸陽・居昌郡の未修復地区にいる住民たち、すなわち‘敵の手にある人は全員銃殺せよ’と指示した」とし「この作戦命令は特務隊文書ファイルの‘居昌事件関連資料、1951’にそっくり残っている」と公開した。アン調査官はまた「この作戦命令は以後、国会調査などの論議が起きながら‘作戦地域で利敵行為者を発見時、即決せよ’と変造された」と明らかにした。

だが、真実和解委はアン調査官の該当論文に対し「機関対機関として非公開を条件に(国防部から)関連資料を譲り受けたものなのに、アン調査官がこれを無断で公開したことは深刻な問題」とし、最高水準の懲戒である‘解任’を決めた。これに対し、アン調査官は「該当文書ファイルは‘国家機関などの協力義務’等、委員会基本法により移管された文書であり、秘密文書に分類されてもおらず、2009年の委員会報告書にも引用されており、大統領と国会に報告された資料」とし反発している。彼は先月15日‘解任根拠も内部任意規定に過ぎない’とし解任取消を請求する行政審判を出した。

真実和解委内部でも「けん責や警告でない解任は苛酷だ」という評価が出ている。これまで真実和解委に移管された文書を公開したとして解任された事例はなく、真実和解委の設立趣旨が真実を明らかにすることという共感もあったためだ。真実和解委のある調査官は「アン調査官が個人論文を通じ該当文書を公開したことは適切でなかったという内部意見もあるのが事実」としながらも「国家間の機密外交文書も60年過ぎれば公開されるのに、国民皆が知っている虐殺事件関連資料を機密として取り扱い解任までするのは行き過ぎた措置」と話した。 ソン・ジュンヒョン先任記者 dust@hani.co.kr

■居昌良民虐殺事件

居昌良民虐殺事件  朝鮮戦争が展開された1951年2月9~11日、国軍11師団9連隊3大隊が慶南、居昌郡、神院面一帯5ヶ里の住民 517人(遺族会主張 719人)をパルチザンと内通したという理由で集団虐殺した事件で、死亡者の中には子供や女性が多数含まれていた。その年3月、居昌出身国会議員シン・ジュンモクの暴露により4月に国会調査団の現場調査が進行されたが、共産軍を装った国軍1個小隊が銃撃を加えるなど妨害工作を行うこともした。この事件の調査を契機に、朝鮮戦争当時、咸陽・山清・聞慶・咸平などの良民虐殺事件も明らかになった。

原文: 訳J.S