米国の有権者は3日(現地時間)、世界経済と米国の民主主義を大きな危機に陥れたドナルド・トランプ大統領に審判を下した。米国メディアが伝える開票結果によると、野党・民主党が上下両院で過半数の議席を確保すると予想される。これにより、トランプ大統領の国政掌握力が弱まり、大統領の「独特なリーダーシップ」を頼りに進められてきた戦時作戦統制権(戦作権)の移管など、韓米間の諸懸案の解決策を見いだすことがさらに難しくなるのではないかとの懸念が出ている。米国内の世論が変化した原因を鋭く見極めつつ、民主党が主導することになる米議会を相手に、これまで以上に外交力を注ぎ込まざるを得なくなった。
4日、米国の主要メディアによると、民主党が上下両院で圧勝する「歴史的なブルーウェーブ」が現実化する可能性が高まった。ニューヨーク・タイムズなどは、民主党が上院の接戦州で共和党の議席を奪うことに成功し、過半数(51議席)を上回る53議席以上を確保する見通しだと報じた。下院でも、民主党が過半数(218議席)を大幅に上回る議席を獲得する見通しだ。トランプ大統領が2月末にイランとの「性急な戦争」に乗り出し、米国の庶民に「物価上昇」という大きな苦痛をもたらしたことが、今回の選挙の勝敗を左右した主な要因として挙げられている。
上下両院で過半数の議席を奪われたことで、トランプ大統領は残りの任期2年間、国政を主導する原動力を失うことになった。米連邦議員の新たな任期が始まる来年1月からは、自らが望む法案や予算案を成立させることができず、民主党の判断次第では、トランプ政権のさまざまな失政や家族・側近の不正疑惑について、議会による厳しい調査が開始される可能性もある。上院まで失ったため、トランプ大統領は連邦の高官や裁判官に対する人事権も思うように行使できなくなる。
これまで韓国に対して数々の過酷な要求を突きつけてきたトランプ大統領の力が弱まったからといって、韓国が置かれた状況が改善するわけではない。むしろ、これまでより悪化する可能性もある。「トランプ関税」や総額3500億ドルにも上る対米投資の約束はそのまま残るが、これまで韓国政府が必死に推進してきた戦作権移管や原子力潜水艦、ウラン濃縮・再処理の許可などの問題について、核拡散に敏感な民主党がブレーキをかける可能性があるからだ。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が、「弱体化した」トランプ大統領を相手に首脳会談に応じる可能性も低くなったと考えるべきだ。難局に立たされたトランプ大統領が、くみしやすい同盟国に対して、さらに無理な要求を突きつける可能性もある。そうした不確実性にも備えなければならない。