本文に移動

李在明大統領にはSNSではなく同志が必要だ【コラム】

登録:2026-10-06 07:35 修正:2026-10-06 07:52
李在明大統領が1日、大統領府で行われた首席補佐官会議で、国民儀礼後、席に着いている=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 韓国の大統領は孤独だ。人間はそもそも孤独な存在だが、大韓民国の大統領は特に孤独だ。権力が大きいからだろう。権力が大きければ責任も大きく、負担も重い。歴代の大統領たちはみな、大統領職の重みに押しつぶされた。

 「国民の歓声と栄光の裏には、隠された苦しみと孤独がついて回った。しかし、誰にも訴えられない立場こそが、まさに大統領という立場であった」(金泳三)

 「権力の裏には、国民の誰かに理不尽で不幸なことが起きると、すべて大統領の過ちであるかのように感じさせる負担感がある。大統領とはそのような立場だった」(盧武鉉)

 「孤独でつらい時がなかったはずがなかろう。しかし、大統領であるがゆえに挫折することはできなかった。耳を傾けて議論しなければならないが、決してつらそうな顔をしてはならなかった。不平や愚痴を言うひますらなかった」(李明博)

 李在明(イ・ジェミョン)大統領は近ごろとても苦しんでいるようだ。9月30日にXにこのような内容の長文を投稿している。

 「SNSは私と国民との直接のコミュニケーションの通路です。あらゆるメディアの既得権者たちが私を孤立させ、事実を歪曲し、虚偽で中傷して攻撃するとき、私と国民を結びつけ、真実を伝え、私を救ってくれたのも、私を今のこの地位まで導いてくれたのもSNSです。困難であればあるほど、歪曲された攻撃が激しいほど、よりいっそう国民と直接コミュニケーションを取り、国民のみなさまに頼らなければなりません。今後、記者会見であれ討論会であれ現場訪問であれ、ルーズベルト式の炉辺談話であれユーチューブの生配信であれ、よりいっそう国民のみなさまに寄り添い、共感し、コミュニケーションを図ってまいります。政治は結局、国民が行うものです」

 李在明大統領は実際に、フェイスブックやXに数多くの投稿をしている。大統領が国民との直接のコミュニケーション手段を持つのは悪いことではない。しかし、何事も度が過ぎれば問題となる。

 例えば、自身を批判する文章についていちいち説明したり反論したりは不要だ。キム・ジヨン重大犯罪捜査庁長候補を擁護したり、チョン・チョンレ前代表と夕食を共にした理由を説明したりといった投稿が、まさにそれだ。「左雅に(「優雅に」から派生した新造語)」という偏った表現も好ましいとは思われない。

 SNSへの投稿を手伝う参謀もいないようだ。国政の最高責任者である大統領が、時間とエネルギーをSNSに注ぎ込むのが正常だろうか。非正常だ。大統領の時間とエネルギーは公共財だ。

 李在明大統領は一体どうしてこのようなことをしているのだろうか。被害者意識や自己れんびんの発露だと思われる。あるいは、何かに怒っているようだ。とにかく非正常だ。

 李在明大統領の支持者にも、SNS政治を懸念する人が増えている。大統領が国民を心配するのではなく、国民が大統領を心配しはじめているのだ。

 どうすべきだろうか。李在明大統領の考えを変えるのは難しいだろう。人はなかなか変わらない。李在明大統領は非常に頑固だ。参謀たちは職をかけてSNSをやめさせるべきだ。大統領からSNSを取り上げるべきだ。大統領のSNSはシステムで統制、管理すべきだ。

 しかし、そのような参謀が果たしているのかは疑問だ。李在明大統領の側には、城南市長時代から縁のある実務者たちがいる。しかし、政治的な同志と言える人はあまりいないようだ。だから孤独にならざるを得ない。李在明大統領は不幸な人だ。ある意味、かわいそうな人だ。

 歴代のほどんどの大統領には政治的同志がいた。同志たちと共に政権を握り、同志たちと共に政権を引っ張った。喜びと悲しみ、幸せと苦しみを同志たちと共に分かち合った。

 金泳三(キム・ヨンサム)大統領には上道洞系の参謀たちがいた。金大中(キム・デジュン)大統領には東橋洞系の参謀たちがいた。盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領には文在寅(ムン・ジェイン)民情首席と運動圏出身の若い参謀たちがいた。文在寅大統領にも実力のある参謀たちがいた。

 しかし、いくら考えても李在明大統領は一人ぼっちのようだ。大きな問題だ。この事態をどうすべきか。残念ながら、結局は李在明大統領次第だ。心の中の怒りを抑えるべきだ。「自己政治」や「自己商売」をする人たちをあまり意識する必要はない。放っておけば彼らは消滅する。

 李在明大統領には今、政治的な同志が必要だ。政権に対して無限の共同責任を背負うことのできる同志たちを招くべきだ。彼らと権力を分かち合うべきだ。実力のある秘書室長、実力のある首席秘書官、実力のある首相、実力のある長官たちが必要だ。李在明大統領にそれができるだろうか。やらねばならない。

李在明大統領のXアカウント//ハンギョレ新聞社
//ハンギョレ新聞社

ソン・ハニョン|政治部先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/1281019.html韓国語原文入力:2026-10-05 19:14
訳D.K

関連記事