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「むかしのしゃっきんをかえします」…駅に札束を置いていった80代女性=韓国

登録:2026-09-17 06:39 修正:2026-09-17 09:01
韓国鉄道公社首都圏西部本部提供//ハンギョレ新聞社

 「ヨンドゥンポえきのみなさま、こんにちは。わたしはとてもむかしのしゃっきんを、ようやくかえそうとおもいます」

 先月26日午前11時、ソウルの永登浦駅の案内窓口に、80代のひとりの女性が新聞紙でぐるぐる巻きにした包みを置いて、その場を去ろうとした。一目で分かる。札束だ。駅員は女性を引き止め、それが何なのか尋ねた。新聞紙の中には5万ウォン紙幣100枚と手書きの手紙が1通入っていた。女性は意外にも48年前のことを語りはじめた。手紙にも同じことが記されていた。

 手紙で女性は「わたしは78年10月に井邑から鈍行列車でヨンドゥンポにやって来ました。そのとき、うちの子は小学生だったんですが、お金がなくてわたしのきっぷだけを買い、子どもにはきっぷがありませんでした。駅長さんには、子どもの料金として500ウォン払えと言われましたが、わたしたちが持っていたのはトークン1枚だけでした。駅長さんに事情を話したところ、その駅長さんはありがたいことに見のがしてくださいました。わたしはおじぎをして、ふりかえりながら『このお金はわたしが死ぬ前にかならず返す』とちかいました」と語っている。

 女性は「とても遅くなってしまいましたが、そしてとても足りませんが、少しですが受けとってください。これまで本当に本当に感謝していますし、ありがたく思っています。ヨンドゥンポ、そしてほかの場所のすべての方々にも感謝申しあげます。愛しています」と手紙を締めくくっている。女性は名を明かしておらず、「ナンゴクトンばあさん」とのみ書かれている。

韓国鉄道公社首都圏西部本部提供//ハンギョレ新聞社

 女性はその日、駅員に「先日、息子ががんで世を去ったのだが、あのときの永登浦駅の駅長さんのご配慮が頭から離れず、長い時が過ぎたけれど来ました」と語ったという。韓国鉄道公社首都圏西部本部の関係者は15日、ハンギョレの電話取材に対し、「駅員は500万ウォンの受け取りを断ったが、女性が『これを渡さずに帰ると心苦しい』と繰り返しおっしゃったため、やむを得ず受け取った」として、「そのお金は『その他営業外収益』として処理された」と語った。

X(旧ツイッター)より//ハンギョレ新聞社
韓国鉄道公社首都圏西部本部提供//ハンギョレ新聞社

 永登浦駅の職員は返事を書いて駅構内の掲示板に貼り出している。13日に貼り出された返事には、「私たちはあの日、お母様が永登浦駅で手渡してくださった勇気と温かいお気持ち、そして大きな感動のおかげで、毎日を贈り物のように過ごしています」、「私たちはこれまでの人生で、これほど深い気づきを得たことはありません」とある。そして「お母様は私たちに、真の勇気とは何か、誰かから受けた配慮や親切を忘れず、感謝する気持ちがどれほど美しいかをお示しくださいました」、「お母様が示してくださったお気持ちを末永く忘れません」と記されている。

ソン・ギョンファ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1277853.html韓国語原文入力:2026-09-15 10:14
訳D.K

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