韓国野党第一党「国民の力」のチャン・ドンヒョク代表は16日、「全国再選挙(選挙のやり直し)」を前面に掲げ、同党の主流派議員たちと共に開票所封鎖デモの現場に駆けつけ、同党を再選挙に向けた場外闘争局面へと追いやっている。代表職の維持という自身の政治的利益を守るために「選挙管理委員会問題」による社会的混乱をあおっているとの批判を浴びている。
チャン代表はこの日、警察とデモ隊がにらみ合っているソウル松坡区(ソンパグ)のオリンピック公園ハンドボール競技場での「開票封鎖デモ」の現場を訪れた。同氏は「今、市民が望んでいるのは再選挙、特検、選挙管理委員会の改革」だとし、「国民の力は市民と共にここを守る」と語った。同氏は前日にフェイスブックで「今日から私は市民の1人として、国民の力の代表としてオリンピック公園に行く」と述べていた。党の主流派とされるパク・ジュンテ、パク・チュングォン、キム・ジャンギョム、キム・ミンジョン、キム・ミエ、キム・テギュ、チェ・スジン、パク・デチュル、ソ・チョンホ、ソ・ミョンオクの各議員も現場に姿を見せた。
チャン代表はデモ現場を訪れる前に文化日報のユーチューブチャンネル内の番組「ホ・ミンのニュースショー」に出演し、ソウル、京畿、仁川(インチョン)、釜山(プサン)、蔚山(ウルサン)、全羅南道光州(クァンジュ)の各地域に忠清北道を加え、計7地域で全面的な再選挙に向けた選挙訴請を申し立てることを表明した。同氏は「選挙人名簿がなくなった忠清北道も加えて(選挙異議申立てを)行うつもりだ」とし、「明日までに問題のある地域をすべて洗い出し、異議申し立てをできる部分を全国で最大限に拡大する」と語った。
政界の内外からは、チャン代表は選管事態を収拾するどころか、無責任な扇動を行い、対立と混乱をあおっているとの批判を浴びている。
民主党のハン・ビョンド院内代表はこの日の国会院内対策会議で、「オリンピック公園で雨乞い儀式をやるかのように陰謀論を無限に繰り返している」とし、「闇雲な異議申立てと陰謀論扇動を直ちに撤回せよ」と述べた。改革新党のイ・ジュンソク代表もフェイスブックで「(全国再選挙を)どうやるかも設計できないくせに『すべて無効、やり直そう』と叫ぶのは、解決策ではなく無責任な扇動」だと述べた。
仁川大学のイ・ジュンハン教授(政治外交学)は「元裁判官で全国再選挙の現実性などを十分に判断できるはずなのに、党の代表職を維持するために強硬支持層に頼り、社会的混乱を増幅させている」と述べた。