韓米両国は、10月に米国で開催される第58回韓米年次安全保障協議(SCM)で、戦時作戦統制権(戦作権)の移管に向けた3段階の評価・検証手続きのうち、第2段階である未来連合司令部の完全運用能力(FOC)検証を完了する計画だ。未来連合司令部は韓米連合司令部に代わり、戦作権を行使する韓国軍主導の連合司令部で、司令官は韓国軍の大将が務める。戦作権を韓国に移管するためには、未来連合司令部の運用能力を第1段階の基本運用能力(IOC)、第2段階の完全運用能力、第3段階の完全任務遂行能力(FMC)に分けて評価・検証しなければならない。
アン・ギュベク国防長官は4日午後、ソウル龍山(ヨンサン)の戦争記念館で開催された国防改革セミナーの祝辞で、「戦作権移管の第2段階を今年中に終わらせる」と述べた。また「韓国軍は李在明(イ・ジェミョン)政権の任期内に戦作権を移管し、兵力構造・指揮構造・戦力構造を有機的に統合し、朝鮮半島の運命を主導していく」と強調した。これに先立ち、アン長官は先月28日に開催された今年初の「戦作権移管推進評価会議」で、「2026年を『戦作権回復の元年』とすべきだ」とし、「(戦作権の回復は)必ず我々自ら完了させるべき時代的使命」だと強調した。
韓米は第58回SCMの開催までに、戦作権を移管するための評価・検証手続きのうち第2段階の完全運用能力検証を完了し、SCMで両国国防長官の承認を得る計画だ。韓米の国防長官は完全運用能力の検証結果を承認し、戦作権移管目標年度を定めてから、第3段階の完全任務遂行能力評価検証を進めつつ、その年度内に具体的な移管日程を決めることになる。
最近ドナルド・トランプ政権が新たな国防戦略(NDS)で、北朝鮮の通常戦力の脅威は韓国が責任を負うべきだという方向性を明らかにしたことに伴い、戦作権移管は加速する見通しだ。特に李在明大統領(2030年6月)とトランプ大統領(2029年1月)の任期を考えると、韓米は戦作権移管目標年をトランプ大統領の任期中の2028年に設定する可能性があるとみられる。今年中に第2段階(完全運用能力)、来年には第3段階(完全任務遂行能力)の検証を終え、2028年に戦作権移管が完了するスケジュールだ。
カン・ゴンジャク予備役陸軍中将(元教育司令官)はこの日、国防改革セミナー基調講演で、「韓米同盟の変化、戦作権の移管は政治的選択ではなく、必然的条件となった」とし、「今後は戦作権移管は『いつ』ではなく、移管後の『どのように』が重要になった」と述べた。
韓米は盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権と李明博(イ・ミョンバク)政権の時代には具体的な戦作権の移管時期(盧武鉉政権では2012年4月17日、李明博政権では2015年12月1日に制定)を確定したが、朴槿恵(パク・クネ)政権は2014年、「安定した戦作権の移管(返還)に合致する朝鮮半島および域内の安保環境」など三つの条件が揃った場合に戦作権を移管することで合意内容を修正した。戦作権の移管方式が「時期」ベースから「条件」ベースに変更されたということだ。
現行体制では、平時の「デフコン(Defense Readiness Condition)4」の警戒状況では韓国軍合同参謀議長が平時戦作権を行使するが、朝鮮半島の軍事的危機が高まり「デフコン3」になると、韓国軍の戦作権が自動的に韓米連合司令部へ移管される。デフコンとは、朝鮮半島における「敵の挑発に対する防衛準備態勢」を意味し、朝鮮半島の軍事的緊張が高まると4→3→2→1の順で段階的に引き上げられる。