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史上最悪 ‘米穀 恐慌’近づく

登録:2010-07-24 08:27

原文入力:2010-07-23午後11:04:31(1631字)
在庫 140万t‘適正量の2倍’秋の収穫始まれば‘大乱’
対北支援の他に方法ないが…農食品部 "我々も重苦しい"

キム・ヒョンデ記者

←これ以上、積む所がない  23日、装備が入る隙間もなく在庫米の袋がぎっしり埋まった忠南、唐津郡、新平面のある政府糧穀倉庫の様子。倉庫職員が保管状態を点検するため稲砲台と倉庫壁の間を登っている。唐津/イ・ジョングン記者 root2@hani.co.kr

去る19日、最大米穀産地である忠南の唐津郡、新平面にある政府糧穀倉庫。大型鉄製引き戸を開け、40㎏米袋の山が入り口からぎっしり詰まっている。人一人がやっと入る隙間だけ残して、今にも前にあふれ出るようで危険だ。こちらに保存された米の物量は525tで、すでに飽和状態を越えている。他の地域の政府倉庫も事情は全く同じだ。
在庫米が積み上がる中で、すぐにも数十万tの物量を国外へ持ち出さなければならない緊迫した状況になっている。今春までは政府で過剰物量を吸収し、米価暴落抑制に出たが、今は市場で米を買い入れてもこれ以上は積む空間がない。

農林水産食品部関係者は23日「政府糧穀倉庫の全体容量が170万t程度だが、等級別に区分し保存し、人が仕事をする空間を残しておかなければならないので実際に使用できる容量はそれより少ない」として「京畿と江原の一部を除けば、全国大部分の糧穀倉庫が満杯になっている」と話した。現在、政府が保有した米の在庫量は適正水準の72万tの倍にあたる140万tに達している。昨年と今年に米価安定のために54万tをさらに買い入れたためだ。

政府が去る5月、市場から買い入れた20万tの米もまだ政府倉庫に移されていないことが確認された。この物量まで加えれば政府米の在庫量はすでに全国の政府糧穀倉庫保存容量を越えた。新平農協米穀総合処理場のオ・セソン場長は 「まだ農協倉庫に保管されている政府米20万tは収穫期以前に政府倉庫に移さなければならない」と話した。農協も買入れた米を保存できる空間を収穫期前に用意しなければならないためだ。

問題は時間だ。今年の秋の収穫前に、残された2ヶ月余りの間に倉庫を空けなければならない。今年分の政府備蓄物量の40万tを積む空間を確保するためにも、直ちに政府の方針を定め行動に出なければならない。時間に遅れれば、米価が大暴落しかねない。農協のある関係者は「こういうことでは最悪の米恐慌が起き、秋の収穫が終わった野原に稲穂を野積する事態が起きる恐れがある」と話した。

早生が出荷される8月末から早くも米価暴落事態が起きるだろうという展望も出てきている。米穀流通業社代表のイ・某氏は「8月末に大型マートが早生種新米特販に出て産地の米価引き下げ競争に火を点けるだろう」としながら 「現在の過剰物量を払いのけることができない限り、米価下落傾向は避けられない」と話した。各地域の農協組合長たちも「今年は以前のように買入れ価格を高く算定されないだろう」として、米価下落を予告している。

事情がこのように急迫したにも拘わらず、政府は効果的な対策を出せずにいる。2005年産在庫米を動物飼料用に供給すると言ったが、野党と農民団体の反対が侮れず、物量もまた、11万tに過ぎない。農食品部関係者は 「70万tの過剰在庫を払い出すためには、北韓に支援すること以外に他の方法はない」として「農食品部が先に北韓カードを取り出すこともできなくて苦しい」と話した。農食品部は最近、米穀関連局長と課長たちを全て交替し、陣容を強化して非常管理体制に入った。

唐津/キム・ヒョンデ先任記者 koala5@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/431807.html 訳J.S