本文に移動

【社説】内乱専担裁判部の違憲性問題、実益を熟考し慎重な処理を=韓国

登録:2025-12-06 08:37 修正:2025-12-06 09:53
5日に開かれた国会法制司法委員会法案審査小委で、共に民主党のキム・ヨンミン議員が議事棒を叩いている/聯合ニュース

 韓国の与党「共に民主党」が8日、内乱事件を専門に担当する「内乱専担裁判部」の導入問題を党政策議員総会で討論する方針だという。内乱専担裁判部の違憲性と効率性をめぐり、法曹界はもちろん党内でも懸念の声があがっていることを受け、これを議論するためだ。12・3内乱から1年が過ぎたが、尹錫悦(ユン・ソクヨル)被告に対する一審判決もまだ出ておらず、国民の不安が高まっている。内乱に対する速やかな断罪のために、二審からでも内乱裁判だけを担当させる措置が当然必要だ。しかし、違憲性をめぐる論争を静めなければ、違憲訴訟で裁判が中断されたり、最悪の場合、裁判が無効になる事態になりかねない。徹底した検証なしに速戦即決で決めるべき問題では決してない。

 3日、国会法制司法委員会で可決された内乱専担裁判部法案の中で、最も違憲性が議論になっている内容は、裁判体を構成する判事の推薦委員会に法務部長官と憲法裁判所事務処長を加えたことだ。「司法権は裁判官で構成された裁判所に属する」という憲法第101条と衝突するものとみられる。また「無作為配当」原則が崩れ、憲法が保障した公正に裁判を受ける権利を侵害する素地もある。特に法務部は内乱裁判の公訴維持を担当する検察を指揮・監督するため、裁判当事者である検察が裁判体の構成に関与するとみることもできる。

 民主党の法司委員らは、最高裁判事候補推薦委員会をはじめとする多くの委員会の構成に法務部が参加しており、判事の任命は最終的に最高裁長官が行うため、違憲ではないと主張する。だが、その判断は政党がするものではない。違憲訴訟が提起され内乱裁判が中断される可能性に備えることなく、生半可に推し進める事案なのか、もう一度考えなければならない。さらに、憲法裁で違憲決定が下されれば、内乱専担裁判部で行われた裁判は無効になり、それによる国家的混乱と国民の不安は想像を超えるものだ。

 内乱に対する断罪は迅速かつ厳正でなければならないと同時に、手続き上の正当性を徹底的に守らなければならない。また、現在進行中の民主党の議論が当初「司法府に対する国民不信」から始まったことも否定できない。しかし、このような状況であればあるほど、より厳正で徹底的に臨まなければならない。そうしてこそ「ユン・アゲイン」をはじめとする過激な支持者たちが従わないとする名目がなくなる。これに先立って憲法裁が下した尹錫悦罷免決定が良い事例だ。保守色の裁判官たちが提起した手続き的議論を熟議と討論で解消し、全員一致で罷免決定を下した。国民の大多数が同意するだけでなく、極右勢力も文句をつけることができない理由だ。内乱裁判も議論の素地がまったくないように、細かい部分まで考え抜いたうえで、最善を尽くさなければならない。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/1233133.html韓国語原文入力:2025-12-05 18:35
訳H.J

関連記事