チョン・ドンヨン統一部長官は「経済協力・交易・金剛山(クムガンサン)企業団体」の会長団に会い、「2008年の金剛山観光の中断以降のこの17年間の企業家たちの物的、心的な苦しみに申し訳ない」と述べた。
チョン長官は12日午後、政府ソウル庁舎の統一部長官接見室で、「朝鮮半島交易投資連合会」のキム・ギチャン会長、「金剛山企業協会」のチョン・ギョンス会長らと会い、「山火事の廃墟(はいきょ)からも芽が出るように、新たな希望を花咲かせなければならない」として、このように述べた。
チョン長官は「金剛山は雪岳山(ソラクサン)から(北朝鮮の)元山(ウォンサン)の葛麻(カルマ)へと向かう要衝であり、経由地」だとして、「金剛山観光が中断されずに続いていたら、今年の夏の元山葛麻海岸観光地区の開場とともに、朝鮮半島の風景はまったく違っていただろう」と述べた。そして「観光は国連安保理の制裁対象でもない」として、「非常に残念」と付け加えた。
金剛山観光事業は李明博(イ・ミョンバク)政権初年の2008年7月、観光客のパク・ワンジャさんが射殺された事件をきっかけに中断され、これまで再開されていない。金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が格別な関心を示してきた北朝鮮側の江原道にある元山葛麻海岸観光地区は、今年7月1日に開場している。
李明博政権は2008年7月に金剛山観光事業を中断したのに続き、2010年5月24日には「天安艦沈没」に対する北朝鮮への独自制裁措置の一環として、開城(ケソン)工業団地事業を除くすべての南北経済協力・交易事業を禁止した。チョン長官がこの日会った「経済協力・交易・金剛山企業団体」会長団は、開城工業団地を除く南北経済・交易企業団体を代表する人々の集まり。
キム・ギチャン会長は「同じ南北経済協力事業なのに、私たちはこれまで開城工団に比べて(政府支援や被害補償などで)差別され、残念に思っていた」とし、「これまでの被害に対して正常に面倒を見てほしい」と訴えた。キム会長は、自身の共著『南北経済協力企業の挑戦と挫折』をチョン長官に贈った。
この日の会合にはキム会長とチョン会長の他にも、金剛山投資企業協会のチェ・ヨシク会長、南北経済協力研究所のファン・チャンファン代表代行、南北経済協力協会のイ・ヒョンチョル会長、南北経済協力経済人連合会のトンバン・ヨンマン会長、民間南北経済交流協議会のチョン・ヤングン会長ら7人が出席した。
チョン長官は先月31日、「開城工業団地企業協会」会長団と会い、朴槿恵(パク・クネ)政権の「開城工業団地全面中断」措置(2016年2月10日)以来、開城工業団地の稼動が再開されていない現実について「政府代表の一人として心より謝罪する」と述べている。これは開城工業団地事業の中断後の、政府レベルの初の公開の場での公式謝罪だ。