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特検「尹大統領の妻、株価操作で8億ウォンの不当利益…3700回売買」

登録:2025-08-09 09:09 修正:2025-08-10 07:24
尹錫悦前大統領の妻のキム・ゴンヒ女史が今月6日、ソウル鍾路区のミン・ジュンギ特別検察官チームの事務所に容疑者として出頭している=写真共同取材団//ハンギョレ新聞社

 キム・ゴンヒ女史の疑惑を捜査するミン・ジュンギ特別検察官チームが、ドイツモーターズ株価操作疑惑が持たれているキム女史の不当利得額を8億ウォンあまりと特定したことが、8日に確認された。特検チームは、キム女史がすでに有罪の確定しているドイツモーターズのクォン・オス元会長らと株価操作を共謀し、それに加担したと拘束令状請求書に記したという。キム女史がドイツモーターズの株の売買で手にした不当利得の額を捜査機関が特定したのは、今回が初めて。

 ハンギョレの取材によると、特検チームは、キム女史がクォン元会長およびキム女史の口座を管理していたブラックパールインベストのイ・ジョンホ元代表らと共謀し、2010年10月から2012年12月にかけてドイツモーターズの株価の相場操縦行為にかかわり、約8億1000万ウォンの不当な利得を得たと判断し、7日に拘束令状を請求した。特検チームはキム女史に、相場操縦に用いる口座を利用して高価買い注文、買い上がり注文、見せ板注文、始・終値関与注文など、計3700回あまりの異常な売買を注文して株価を操作し、8億ウォンの収益をあげた疑いをかけている。

 ドイツモーターズ株価操作事件はクォン・オス元会長らがかかわり、2009年12月から2012年12月にかけて91人の名義の157口座が動員された相場操縦で、2000ウォン台後半にとどまっていた株価を8000ウォン台にまで引き上げて不当利益を得た事件。

 キム女史はドイツモーターズの「第2次株価操作」期間にあたる2010年10月ごろ、イ・ジョンホ元代表に収益金の40%を渡すことを条件に、未来アセット証券の口座に入っていた20億ウォンでドイツモーターズ株の取引量を増やし、株価を引き上げようとした疑いが持たれている。先にこの事件の再捜査にあたったソウル高等検察庁は、キム女史による未来アセット証券の関係者に対する「口座管理者(ブラックパールインベスト)に収益の40%ほどを渡すことにした」という趣旨の発言が録音されている音声ファイルを確保している。特検チームは、このような過度な収益金に関する約束こそキム女史が株価操作に加担したことを示すものだ、との内容も拘束令状請求書に記したという。

 これについてキム女史は、6日の特検チームによる取り調べで、「当時は30代で株のことをよく知らず、株価操作に対する認識がまったくなかった。株取引を任せたに過ぎない」という趣旨の釈明をおこなったという。

 キム女史の拘束前被疑者尋問(令状実質審査)は、ソウル中央地裁のチョン・ジェウク令状専門部長判事の審理で、今月12日午前10時10分から行われる。

キム・ジウン、ペ・ジヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1212351.html韓国語原文入力:2025-08-08 17:06
訳D.K

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