ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は5日(現地時間)、ロシアに派遣された北朝鮮軍とウクライナ軍が初めて交戦したことを確認した。
ゼレンスキー大統領はこの日の夕方の演説で「北朝鮮軍との初の戦闘は世界の不安定の新たな章を開いた」とし、北朝鮮軍とウクライナ軍の間で交戦があったと確認した。さらに「言葉だけでなく実際にわれわれの防衛を支援するために行動を準備している各国の支持者たちに感謝する」とも述べた。また、「われわれは世界とともに、ロシアが戦争拡張の試みに失敗するよう、あらゆることをしなければならない」とし「(ロシアと)北朝鮮のいずれも失敗するようにしなければならない」と強調した。
ゼレンスキー大統領の発言は、ウクライナ国家安保と国防委員会傘下の虚偽情報対策センター(CCD)のアンドリー・コバレンコ所長が4日に「北朝鮮兵がクルスクですでに攻撃を受けた」と主張したことを公に確認したものでもある。
ゼレンスキー大統領は、具体的な交戦規模や戦闘に参加した北朝鮮兵の数、交戦位置などは明らかにしなかった。ただし、今回の戦闘は小規模な交戦だというのがウクライナ側の説明だ。ウクライナのルステム・ウメロフ国防相は同日、韓国放送(KBS)のインタビューで、小規模な北朝鮮兵が攻撃を受けたとし、「これまでは全面的な交戦ではなく、小規模な接触に過ぎない」と述べた。このような交戦が発生した理由については、「(北朝鮮軍が)異なる指揮体系の下で分散配置されているため」だとし、「一部の指揮官はすでに彼らを戦場に投入しており、一部は訓練を終えている」と主張した。ウメロフ国防相は、北朝鮮軍は2500~3000人規模の5つの部隊で構成され、相当数が交戦に参加すると予想されるとも述べ、「今後数週間以内に(北朝鮮軍が)訓練を終えて戦場に投入される予定」だと主張した。