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韓国の新型コロナ未成年死亡者、44人中41人がオミクロン流行期に発生

登録:2022-08-18 20:22 修正:2022-08-19 10:05
満5~11歳の小児・児童に対するファイザー新型コロナワクチン接種を始めた3月31日、江西区のミズメディ病院小児青少年科で医療スタッフがワクチンを準備している=共同取材団//ハンギョレ新聞社

 現在までの新型コロナによる小児・青少年死亡者は合計44人であることが分かった。そのうち52%には基礎疾患があり、90%はワクチン接種対象ではないか、または未接種状態であった。

 18日、新型コロナ予防接種対応推進団(推進団)のイム・ウルギ予防接種管理班長は「昨年11月の最初の小児・青少年死亡報告以後の累積死亡者は44人」とし「低年齢帯、未接種者、基礎疾患者の比率が高いことが分かった」と明らかにした。昨年11月の1人、12月の2人を除く41人は、オミクロン変異株の流行時期である今年2月以後に発生した。2月以後の月別死亡者数は、2月 3人→3月 8人→4月 13人→5月 4人→6月 2人→7月 8人→8月 3人だった。

 専門家たちは、今年小児・青少年感染者が大幅に増え、死亡者もこれに比例して増加したとみている。高麗大学安岩病院のチェ・ヨンジュン教授(小児科)は「100%安全な感染症はないので、健康な人も感染病に罹れば確率的にリスクはある」として「現在までに小児・青少年の危険な状況を低くできると立証された方法は、子どもたちと妊婦のワクチン接種のみだ」と話した。

 小児・青少年死亡者44人のうち52.3%に当たる23人は基礎疾患を持っていた。脳電症・筋萎縮症などの神経系疾患が10人で最も多く、肥満・糖尿病など内分泌系疾患と先天奇形・変形・染色体異常基礎疾患者も5人ずつ確認された。

 年齢別にみると、満9歳以下が65.9%(29人)で、満10~18歳の34.1%(15人)より多かった。ワクチン接種履歴をみると、2回目接種まで終えた4人を除く40人(90.9%)がワクチン接種対象ではないか、または未接種状態であった。防疫当局がワクチン接種を勧告した小児・青少年(満5~11歳の高危険群・満12~18歳)の死亡者22人のうち、18人はワクチンを一度も接種していなかった。基礎疾患が確認されなかった死亡者21人も全員が未接種者であった。

 韓国政府は、6月30日に246病床だった小児特殊病床を今月17日基準で2727病床まで増やした。さらに満5~11歳の高危険群と12~17歳など小児・青少年のワクチン接種への参加を促している。8月末基準で満5~11歳の2回目接種率は1.5%にとどまっている。満12~17歳は2回目接種率が66.2%だが、政府が3回目接種を勧告した高危険群の場合、3回目接種率は16.5%だ。

 一方、推進団はこの日から感染経験のある満12~17歳の高危険群と18歳以上の成人を対象とする予防接種勧告を、これまでの2回から3回に拡大した。従来は感染履歴がある場合、満12~17歳と成人はすべて2回目接種まで勧告し、3回目以後は希望する場合に接種するようにしていた。これに伴い、今後は満12~17歳のうち慢性肺疾患・免疫低下者などの高危険群と満18歳以上の成人は陽性判定から3カ月経過すれば3回目の接種を勧告する。

 ワクチン接種の回数が増えるほど、2回感染の発生と死亡リスクは低下する。疾病庁が7月16日基準で韓国国内の新型コロナ1・2回感染者を分析した結果、2回感染するリスクは未接種群に比べ2回接種者で48%、3回接種者で74%低かった。死亡リスクも未接種群に比べ2回接種で75~81%、3回接種で95~96%で低くなった。

イム・ジェヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/1055281.html韓国語原文入力:2022-08-18 19:30
訳J.S

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