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「我々を過小評価するな」…駐米中国大使、米国に警告

登録:2022-08-18 06:53 修正:2022-08-18 07:31
中国の秦剛駐米大使=在米中国大使館ホームページよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 駐米中国大使がナンシー・ペロシ下院議長の台湾訪問などをめぐり「中国を過小評価するな」と警告した。

 秦剛駐米大使は16日、メディアブリーフィングで「(米国は)主権と領土の統合性を守るという中国政府と人民の強い決意を過小評価してはならない」と述べた。ペロシ議長ら米国議会代表団が今月2~3日に台湾を訪問し、台湾に対する防衛の意志を強調したことを非難したのだ。

 秦大使は「私はあらゆる手段とチャンネルを動員して(ペロシ議長の台湾訪問を)阻止しようとした」とし、「米国は台湾に関する誤った行動について考え、何が真の『一つの中国政策』なのかを振り返るとともに、緊張を高める行為を慎まなければならない」と述べた。また「ペロシが台湾を訪問した最後の下院議長であることを願う」と語った。秦大使は4日、「ワシントンポスト」への寄稿でも「ペロシの台湾訪問は14億の中国人の怒りを呼び起こした」と反発した。彼はエド・マキ民主党上院議員が率いる他の米国議会代表団が15日に台湾を訪れ、蔡英文総統に会ったことも「挑発的であり、プラスにならない」行動だと非難した。

 秦大使は、米国が台湾海峡で「航行の自由」作戦を再開すると明らかにしたことについても、「自制し、緊張を高めるいかなる行為もしないことを米国に求める」と述べた。同大使は米軍が台湾海峡で「航行の自由」作戦を展開すれば「中国は対応するしかない」と述べた。これに先立ち、ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)のインド太平洋調整官を務めるカート・キャンベル氏は、数週間内に台湾海峡に米軍艦艇と軍用機を送る作戦を展開すると明らかにした。

 同日、鄭澤光駐英中国大使も「ガーディアン」への寄稿で、台湾は中国と英国関係における試金石だとしたうえで、「英国は米国の前轍を踏む理由がない」と強調した。また「『台湾独立』は戦争を意味する」とも主張した。

 一方、米国防総省は同日、ペロシ議長の台湾訪問とこれに反発する中国軍の訓練に伴い、緊張がさらに高まることを防ぐために延期していた大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を実施したことを明らかにした。米国防総省は、カリフォルニア州バンデンバーグ空軍基地から発射した大陸間弾道ミサイル「ミニットマン3」が、南太平洋マーシャル諸島の環礁に命中したと発表した。

ワシントン/イ・ボニョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/1055049.html韓国語記事入力: 2022-08-1715:22
訳H.J

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