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韓国で2020~21年の「超過死亡」6288人

登録:2022-05-07 03:49 修正:2022-05-09 03:16
コロナによる死者が大幅に増えたことで、斎場と火葬場の予約すら難しくなった。先月17日午後、京畿道のある火葬場のモニターの様子/聯合ニュース

 この2年間で、韓国で新型コロナウイルス感染症の直接的または間接的な影響によって死亡した人の数は6288人に達すると集計された。パンデミック開始以降、全世界のコロナ関連の死者数は1491万人に達する。

 世界保健機関(WHO)は5日(現地時間)、2020~2021年のコロナの直接または間接的な影響で死亡した人の数である「超過死亡数」を含む報告書をウェブサイトに公開した。「超過死亡」とは、一定期間に通常発生すると予想される水準を超える死者の発生を意味する。今回のコロナパンデミックにおいては、新たな感染症である新型コロナウイルス感染症の登場により、コロナに感染して死亡した人だけでなく、医療の空白などが理由で間接的に死亡した人の数も分かる統計だ。

 WHOの報告書のもととなったデータによれば、2020~2021年の韓国のコロナによる超過死亡数は6288人。同時期のコロナによる韓国の死者数は5563人で、超過死亡数の方が725人多い。特にデルタ株が流行した昨年下半期の超過死亡数が際立っている。超過死亡数は昨年10月が1850人、11月が1427人だが、12月には3805人にまで増えている。2020年は8月(1242人)と10月(1085人)に集中的に超過死亡が発生している。10万人当たりの超過死亡数は6人。10万人当たりの超過死亡数は2020年には0人だったが、2021年には12人に増加している。

 年、性別、年齢ごとの超過死亡数統計によれば、韓国では昨年は60代(60歳~69歳)の男性(1442人)と80歳以上の女性(1428人)で超過死亡数が最も多かった。続いて多かったのは70代女性で910人、次に60代女性で803人だった。

 分析の結果、同じ期間の全世界のコロナによる超過死亡数は1491万人だった。同じ期間のWHOによるコロナ累計死者数の集計値であるおよそ542万人の2.7倍ほどに達する。WHOは、少なくとも1330万人、最大で1660万人の死者がコロナ関連で発生した可能性があると分析している。世界人口が約79億人なので、500人に1人の割合で死亡したことになる。

 死者の84%は米国、欧州、東南アジア地域に集中していた。68%が米国とインドを含む10カ国での死者だった。国の所得で見ると、下位所得国が53%と最も多くの超過死亡が発生しており、中上位所得国(28%)、高所得国家(15%)、低所得国家(4%)と続いた。男性(57%)の超過死亡数が女性(43%)より多く、大半の死者が60歳以上(82%)だった。

 WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイェソス事務局長は「今回の資料はパンデミックの影響を示すだけでなく、すべての国が必須の医療サービスを維持しうる弾力的な医療システムのために投資する必要があるということを示している」と指摘した。

パク・チュニョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/1041852.html韓国語原文入力:2022-05-06 17:01
訳D.K

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