ウクライナからポーランド東部の国境を通った難民の大半は、ポーランド東部の国境に近いプシェミシルという小さな都市に集まる。この町の人たちは誰かに言われなくても、進んでボランティア活動を行っている。家の一室や移動手段を無料で提供するなど、ウクライナ難民に対して驚くべき連帯意識を示している。
本紙の取材陣もウクライナ難民たちの置かれた状況に共感し、連帯と支持を示すため、ボランティアに参加することにした。国境地域の取材のためにプシェミシルに部屋を予約しておいたが、突然ワルシャワに出張に出かけることになったため、体を休める場所が必要な難民たちに部屋を提供することにしたのだ。
プシェミシル駅の入り口で部屋を提供すると書いた紙を持っていると、ある女性がそれを読んで近づいてきた。オラさん(30)は3歳の赤ちゃんと13歳の娘を連れて、またビクトリアさん(39)は13歳の息子を連れてウクライナ中東部のミルゴロドからここに来たという。ミルゴロドは首都キエフ(現地読みキーウ)と第2の都市ハリコフ(現地読みハルキウ)の間にある都市だ。彼らはプシェミ室で1、2日ほど過ごし、親戚のいるフィンランドに移動する予定だという。